2022年05月16日 月曜日
だれかたすけて!
午前11時、幼児組の子の多くが園庭に遊びに出ている時間でした。年少のD君が靴を持って目をキラキラさせて園庭に出ていこうとしていました。しかし、靴を履こうとしてもうまく履けませんでした。何とか履こうとしても思うように足が入りません。Dくんは「たすけて、たすけて」と声に出して、近くにいたお友だちに手伝ってもらおうとしていました。ちょうど居合わせた同じ年少のSちゃんとTちゃんが「うん」と言って、Dちゃんの靴を履くのを手伝い始めました。でも、うまくいきません。靴を緩めようとして広げていたら靴紐が抜けてしまいかえって難しくなってしまいました。そろそろ、私の出番かなと思ったところに年長のE君が「僕がやるよ」と靴紐をもってサッと穴に通し、D君の足を上手に靴の中に入れてあげました。終わるやいなやすっと立って園庭に走っていきました。
助けてくれたSちゃん、Tちゃん、Eくん。当たり前のように困っている子を助けてくれました。いい子たちに育っていることを嬉しく思いました。そして、年少のDくんが困っていることを口に出して「たすけて」と言えたことです。集団生活において自分で自分の意思を他の人に伝えることは大切なことです。まず、自分の身の回りができないことを伝える。自分の失敗したことを伝える。友達との関わりで困ったことを伝えることができることはとても大切なことです。
ふだんの関わりの中で保育者が子どもたちの話をよく聴いています。0歳でまだ話せない子どもにも、やさしく、あたたかく聴いています。泣いているとき、笑っているとき、ご飯を食べるとき、遊んでいるとき、おむつを替えるとき、抱きついてくるとき、すべてのときに声をかけ、言葉にならない言葉にも頷いて受けとめています。
子どもが安心して過ごせる環境は「嫌なこと」「困っている」ことも話せる子に育っていくのだとあらためて感じさせてもらいました。
園長
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