科学の目
2021年09月27日 月曜日
今日も爽やかな秋晴れのもと0歳児、一歳児が園庭に出て楽しく遊んでいました。園庭の端から全体を見渡しているとA君とSちゃんが寄ってきました。「こっちで遊ぼう!」と目で合図しながら手を引っぱってきました。
A君がトウモロコシの植え終わったプランターの中に、小さなカタツムリを見つけました。A君は嬉しそうに「か・た・つ・む・りのあ・か・ち・ゃ・ん」と教えてくれました。隣で見ていたSちゃんも指で触って確認していました。ここまでは、A君とSちゃんの行動に意味があることが分かりました。分かっているので納得して見ていられました。
かたつむりの観察が終わるとA君がプランターの砂を掘るように掻き上げ始めました。Sちゃんも掻き上げ始めました。Sちゃんが土の付いた小さな手を差し出してきたので、「きれいにしようね!パンパンパン」と声をかけながら手に付いた土を掃ってあげました。するとまた、今きれいにしたばかりの手で土を掃いました。手にはまた土が付きました。その手をきれいにするよ!パンパンパン」。掃いました。またしても手をプランターの中に入れて土を掃いました。その繰り返しがこの後6回ほど繰り返されました。その都度「きれいにしようね!パンパンパン」と私も同じようにただ繰り返していました。いました。「いつまで同じことを続けるのだろうか?」と思いながら繰り返していました。
部屋に戻ってSちゃんとの今の関わりをふり返ってみました。3回目、4回目になると土を掃うというよりも手に土が付く具合をSちゃんは楽しんでいるようでした。確かに土の付き方が毎回違っていました。たくさん付いたり少しだったり。また土の付いている手の位置も違っていました。それが強く押したときと弱く押したときも違っていました。様々な変化がその都度その都度ありました。
以前、「子どもは科学者と同じ目を持っている」と学びました。大人は、同じことを繰り返し遊んでいるのを見ると「遊びに発展性がなくおもしろくない!」と見てしまいがちです。実はこの繰り返しの中に子どもは「ちょっとした変化」を発見している可能性があるといわれています。Sちゃんも9回続けた土掃いに「変化」を見ていたのかもしれません。
園長
Posted in 三感ブログ