ぼくもほんがみたい!
2021年02月08日 月曜日
先日、1歳児クラスでのこと。Sちゃんが本をもって保育者のところに行きました。保育者に読んでもって喜んでいました。自分でもう一度本を開いて見ていました。そこに、そばで見ていたYくんがその本が欲しくてたまりません。近寄ってSちゃんが見ていた本に手を伸ばしてきました。Sちゃんは「ダメ!」と言いながらYくんから取られまいと本を抱え込みました。Sちゃんも「嫌!」という思いを訴えていたのですが、Yくんにはその気持ちが届きません。Yくんはその本が何としても欲しかったのです。本を奪いにかかりました。
1歳児クラスではまだ、他の子の気持ちをくむということが難しい年齢です。Yくんが3歳クラスなら、Sちゃんが『嫌!』と言ったときに、さらに取ろうとはしないでしょう。おおよそ「あとで・・・」とSちゃんにお願いをして、Sちゃんがその本を置くのを待つことをするでしょう。
1歳児クラスのYくんは自分が欲しいと思ったら、「本が欲しい」が最優先となりました。その本にしか意識がないのでした。Sちゃんの気持ちを理解できません。自分の欲しいものは自分のものなのでした。
集団の中で育つことによって友達同士のやり取りで「あとで・・・」と順番を待つことを学んでいきます。また、お願いされた方は「は~い」と言って譲ることを覚えていきます。
1歳児クラスの自分の楽しみのための意欲の表現が、次第に調整されて「一緒に楽しむ」「一緒に遊ぶ」と変化していきます。この1歳から2歳における友達とのやりとりを保育者が温かく関わることで、自分の気持ちを伝えることや一緒に遊ぶことができるようになっていきます。
園長
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