老いて生きる
2020年10月05日 月曜日
昨年は、月に一度日曜日には一人で暮らしている母のところに行っていました。母も腰は曲がっているものの買い物も時間をかけてゆっくり歩いてしていました。たまに外食しにファミリーレストランにも行くことができていました。最近は食事ももっぱら家でするようになってきました。体を動かすのが大変になってきたからです。
身体が思うように動かせないという点では0歳児も同じかもしれません。0歳児は身体を思うように動かせない時は、泣いて知らせます。あかちゃんは『できない行動』に対しての自己評価はないでしょう。『できなかったこと』や『援助してもらったこと』なども覚えていないようです。だからこそ笑顔に屈託がないのでしょう。
母を見ていると昨年より、身体が思うように動けなくなった分行動範囲も狭くなりました。記憶力も落ちてきました。今まで自分でできていたことが、年を増すごとにできないことが多くなっています。そのできないことを本人もわかっています。
昼食を一緒に取りながら『最近は耳も遠くなりよく聞こえないし、市からのお知らせ通知もよく見えない、内容を理解するのにも時間がかかるんだよ。片付けをするのも大変だよ。』と老いて生活する大変さを語ってくれました。その後に『でもね月曜日と水曜日と金曜日にはデイサービスに行けるんだよ。施設の人が玄関まで迎えに来てくれるんだよ。帰ってくるときもまた、玄関まで送ってくれるからね。苑でねみんなでゲームをするんだよ。お風呂に入れてお昼ご飯も頂けるんだよ。みんな優しくしてくれるし楽しいよ。』、『あと火曜日と木曜日はヘルパーさんが来てお料理を作ってくれるし、洗濯や掃除もしてくれるんだよ。ありがたいよね。』と嬉しそうに話してくれました。
母を見ていて老いてからの生き方は自分のできなかったことを数えるよりも、していただいたことに「ありがとう」の感謝の言葉を伝えていくことだと教えてもらいました。
夕食を終え、帰るときに「お前が来てくれるから嬉しいよ。」と玄関で見送ってくれました。
園長
Posted in 三感ブログ