子どもが話しかけてくれた時
2020年02月10日 月曜日
園庭に出ようと靴を持って玄関に出ようとしたところ、Sくんが保育実習生に背の高さを計ってもらっているのを見かけました。少し離れて二人の会話を聞いていました。「僕の背は何センチ?」、実習生が「Sくんは〇○センチだよ」と教えてもらっていました。Sくんは手を伸ばして「ここは何センチ?」、「△△センチだよ」、「じゃあ、ここは?」と質問は続いていた。実習生は丁寧に答えてくれていました。Sくんといっしょに実習生が帰るのを見送ると、今度はSくんは私に話しかけてきました。「園長先生、○○組のお部屋がきれいなんだよ、見に来てくれる!」、「みんなでお部屋きれいにしたんだよ。だから見に来てくれる!」とお願いされました。Sくんから二度もお願いされたら見に行かない訳にはいきません。○○組に行くことにしました。部屋に入るとSくんは「ここ、きれいでしょ!」と本棚に案内してくれました。次に「ここもきれいにしたんだよ!」とラキュウのしまってある棚を見せてくれました。感心して見ていると、「えんちょう先生、これつくれる?」とサメのラキュウを見せてくれました。「これは難しいよね」と言うと、「じゃあ、このクルマは?」と尋ねてきました。「これは、作れたら凄いよね!」と話は盛り上がっていきました。Sくんはさらに「うん、Mくんはつくったよ。これもつくったんだよ」と年長組の子がつくったことを少し自慢げに話してくれました。
子どもの主体性は、「安心感がもてる環境」「信頼感のある人との関係」「意欲や意志が引き出される環境」が大事であると学んでいます。
そして、主体性は集団の生活の中で育まれていきます。主体性は周りと関係を取りながら自分の思っていることを行動に表していく力です。その元となっているのが話す力であり、聴く力です。話す力は話すことによって身についていきます。
子どもは楽しかったことや嫌なことがあったりすると、話しかけてくれます。その時に相槌を打ちながら、関心を持って聞くようにしています。子どもたちが話しかけてきたときは、ちょっと手を止めて、足を止めて聞かせてもらっています。
園長 田中基之
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