2019年12月19日 木曜日
運が悪いの?
息子が「昨日は、運が悪かったよ・・・」と話をしました。どうしてなのか聞くと、「学校に行くのに駅にもう少しで着くというところで、乗っていた自転車がパンクしたんだ。それで押していったんだよ。さらに時間がかかったせいで乗ろうとした電車に間に合わなくてさ、ちょっと運が悪かったんだよね」とちょっと残念な口調で話してくれました。
日常の些細なことなら、「運が悪かった」と思う気持ちを切り替えるために言うこともあります。
そもそも「運が悪い!」と言うときは、起きた事実に対しての原因が漠然としています。本当は全部原因があって現れています。しかし、それをその時の自分の意味づけによってきめています。
息子の戻ってきた自転車を見るとタイヤは劣化していました。パンクしたのは、運が悪いわけではなくタイヤが劣化していたにもかかわらず、交換をしていなかったからでした。電車に乗り遅れたのは、自転車を押して歩いたので時間がかかったからでした。
昨日、危機管理の研集会に参加してきました。講師さんから、「人間はみんな失敗する、失敗するからこそ失敗しないように努力する、努力するから大きな事故を防げるのです。そして大事故が起きる要因は、危険な状況にもかかわらず事故が起こらないという無知、今まで事故が起きたことはないという慣れ、うちの園では事故は起こらないという自惚れが背景にあります。そして、大きな事故が起こる園の共通点は“チーム力の低さ”にある」と教えてもらいました。
チーム力は情報の共有化から始まります。一番の共有化は「自分が失敗したこと」が話せることです。話をしても大丈夫、話をしたら支えてくれるという安心感、そんな環境をこれからも大事にしていきたいと思っています。
園長 田中基之
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