子どもが変わった!実は・・・
2019年10月21日 月曜日
夕方の時間、「トントントン、トントントン」と事務所のドアをたたく音がしました。ドアを開けるとYちゃんとOくんが二人並んでいました。そばにいたYちゃんに「どうしたの?」と聞くと、Oくんの方を見て「Oくんのガーゼ、とれちゃったの。」とはなしてくれました。Oくんを見ると、着けていた眼帯が半分はずれかかっていました。Oくんと目が合うと、「とれちゃったの・・」と眼帯が取れて困っていることを話してくれました。この後、Oくんといっしょに看護師さんの所に行って眼帯を直してもらいました。
OくんのそばにいたYちゃん、ちょっと前までは「おとなしい子」という印象でした。朝、登園時に交わす挨拶では、聞こえてくるのは小さな声でした。それからYちゃんがいる部屋によるときは、意識して声掛けをしてきました。
今日、出会ったYちゃんは今まで見ることができなかったYちゃんでした。お友だちが困っていることを心配して上げ、事務室のドアをたたき、お友だちの困っていることをしっかり保育者に伝えてくれたのでした。少し前までこちらが見ていたYちゃんと今出会っているYちゃんは、同じYちゃんです。違っていたのは、Yちゃんの置かれた状況でした。状況が違えば表現が違ってきます。子どもならなおさらのことです。挨拶時の声の小さいYちゃんは、“私”が朝のあいさつで一瞬出会った時のYちゃんでしたが、それをYちゃんそのものと見ていました。
今日のYちゃんとの出会いによって“ありのままに見る”ことを教えてもらいました。
思考の三原則に「長期的に見る、多面的・全面的に見る、根本的に見る」とあります。ともすると一面だけを見て相手を決めてしまいがちになります。これからも、様々な出会いを大切にしていきたいと思います。
園長 田中基之
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