Cちゃんどうしたの
2019年09月12日 木曜日
朝、子どものお迎えを門に立ち合掌をし「おはようございます」と挨拶をさせていただいていました。まだ、夏の陽射しがありながらも、一瞬、涼しい風がサーッと顔をかすめていきました。
あと8日で彼岸の入りとなります。お彼岸は太陽が真東から昇り、真西に沈んでいきます。昼の時間と夜の時間が一緒になります。仏教ではこの時が、此岸(迷いの岸)と彼岸(悟りの岸)が最も近くなる時であり、彼岸の入りから終わりまで7日間が六波羅蜜を行い、精進させていただく日と言われています。その六波羅蜜の行とは、布施、持戒、忍辱、精進、禅定、智慧です。智慧を身につけることによって人の役に立てる人になっていきます。
今日のお昼の給食時、年少のCちゃんがテーブルに顔をうずめていました。そばに座っていたT君が気になり、「どうしたの、おきられる?」と声をかけていました。Cちゃん、ふだんはとても元気で明るい子ですが、今日はちょっと調子が悪いようでした。顔をあげられません。少し離れて座っていた年長のAちゃんもさっと席を立ってCちゃんに「Cちゃん大丈夫、気分悪いの?」と言いながら寄り添っていました。TくんやCちゃんは、自分の判断でCちゃんに関わっていました。
子どもたちは、泣いている子、困っている子がいるとすぐに心配して寄り添っています。寄り添うことができる子に育っています。それは小さい時から他の人のために関わっていくお兄さん、お姉さんの姿を見てきていることが要因の一つなのだと思っています。
そして、「相手を思うこと」を大事にしているのが保育者です。
少し前の夕方のお帰りの会で、その日の出来事で困っている子を助けた子を保育者が讃えていました。良いことをした子、人のために尽くした子を讃えることは子どもたちの人生観に大きな影響を与えています。毎日の積み重ね、保育者の精進によって子どもが菩薩に育っています。
園長 田中基之
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