のり巻きの始まり
2019年09月11日 水曜日
保育雑誌に育子園の年長児に陶芸を教えてくださった大学講師兼幼稚園園長先生の記事が掲載されていて目に留まりました。
子ども主体の造形表現~遊びが生まれる環境づくり~というテーマの内容でした。
~新しい教育要綱・保育指針では、子ども主体の教育・保育という考えが強く打ち出されています。これは、戦後の教育が大衆の文化・教育の底上げを目的とする「教え広める教育」であったのに対し、これからのAI時代は一人ひとりの発想力や創造性がより求められる社会になるので「個々を受け止め支援する教育」へ舵を切る必要があるということを意味します。特に幼児は、身の廻りの環境に自ら主体的に関わることを通して物事を学び、そのことが後の学習や人格形成の基礎となることが明らかになってきています。そのためには「遊びによる探索」を保障し、個々の小さな発見や挑戦を大事にサポートすることが求められているのです。
造形に関しても作品作りの面ばかりにとらわれずに、子どもの遊びやチャレンジとして造形を捉え直してみませんか?
~~~中略~~~
子どもが生み出すものや遊びをのんびり楽しんで見てあげてほしいのです。
「ここでこうやって一人ずつやりなさい。」なんて強制などしてはダメですよ。例えば、くちゃくちゃの折り紙を「センセイオハナ」といってくれる子がいたら、素直に「ありがとう」と言って受け取ってほしいのです。手のひらにの上に乗せたら紙が元に戻ろうと動くかもしれません、そうしたら「うごいてる、咲いてるね」とピュアな感覚で子どもとやり取りを楽しんでほしいのです。そういう共有ができた時に「表現」は初めてこの世界に成立し、くちゃくちゃの紙はただのゴミではなくなって、二人を繋ぐ素敵なアート(オブジェ)になるのです。(仏教保育カリキュラム参照)
この内容を読ませていただきながら、幼児組での制作が思い浮かびました。
あるグループでは、Aちゃんの折り紙くしゃくしゃから、それをのり巻きに見立てのり巻き作りブーム、そこから発展して作ったのり巻きを持ってピクニックごっこへと広がりました。
育子園は、まさしく子どもの発見ややりたい気持ちを受け止め、それが探索に繋がりプロジェクトに繋がっています。
常に子どもの様子を見、気持ちを受け止め子どもたちが主体的に関われるような環境を準備している先生方に、私も学ばせていただいています。
副園長
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