そうだね~
2019年09月30日 月曜日
毎日子どもたちを見ているとその成長に驚かされたり、感激したりする場面に多く出会います。昨日は、保育者から3歳児二人のやり取りの感動の話を聞かせてもらいました。「園長先生、今日OくんとKくんの関わりに感動しました。聴いていただけますか? さっきですねOくんが園庭に出ていくときにドアを開けて押さえていたので、どうしたのかなぁと見ていたんです。ドアを押さえながらOくんが中の様子をうかがっていたんです。すると、間もなくKくんが階段を下りてきたんです。私は『そうか、OくんはKくんといっしょに園庭に出ようとしてドアを押さえて待っていたんだ。』ということが分かりました。優しい子だなOくんはと思ったんです。そうしたら、KくんがOくんに話しかけたんです。『Oくん、ドアを開けていると虫が入ってくるよ!』って、確かにだが空いていると虫は入ってくるかもしれないけど、OくんはKくん君を待っていたんだよ。虫が入ってくると言うのではなく「ありがとうでしょ!」と思ったんです。そしたら、Oくんがなんて言ったと思いますか?Oくんは『そうだね~』と言ったんですよ。そして、ドアを閉めたんです。わたし、Oくんの『そうだね~』の言葉に、感激しました。」と一挙に話してくれました。
私も話を聞いて、OくんにしてみたらKくんからの“予想もしなかった言葉”を“そうだね~”と見事に受け入れてしまったOくんの心の柔らかさに拍手を心から送りました。
日頃から二人は、いっしょに遊ぶことも多く、先日も机上で製作を隣に座って仲良く取り組んでいました。そんな二人だからこそのやり取りだったのではないかと思いました。
3歳児の人間関係の中で「自分で考え自分で行動する」があります。Oくんは「Kくんが園庭に出やすいようにドアを開いて待っていよう!」と行動したのだと推測されます。Oくんは“考えて行動した”のでした。そしてKくんの言葉は「自分の思ったことを相手に伝え、相手の思っていることに気づく」ということの項目の“自分の思ったこと”を伝えることをしていたのでした。そして、Oくんの“そうだね~”は「友達との関わり深め、思いやりを持つ」ことを見事に表現していました。私たち保育者に教えてくれたのでした。
自分の思ったことを素直に伝えられるKくん。そして“そうだね~”と相手の思いを優しく受けとめたOくん。二人を育んでいるご両親、きょうだいの顔を保育者の話を聞きながら思い浮かべていました。
園長 田中基之
Posted in 三感ブログ