ちょっと、先生見てきてくれる?
2019年07月01日 月曜日
幼児組のクラスをお昼寝時間が過ぎたころにちょっとのぞいてみました。今日は雨降りなので午前中から室内遊びをしていました。午後の時間でも子どもたちが楽しそうにトランプゲーム、ブロック遊び、本読みなどをしていました。そばを通っても自分たちの遊びに夢中です。友達と思い思いに遊びこんでいました。
子どもたちと距離を置いて様子を見ていると、Mちゃんがそばによって来ました。絆創膏がはってある膝を見せながら「ここね、ぶつけたの・・・」と言って、貼ってある絆創膏を少しはずして怪我したところを見せてくれました。そして、「A先生はいるの? B先生はいるの?」と聞かれ、「そうだね、A先生はいないけど、B先生はいるよ。」と言うと、「B先生はいるんだ。見てきてくれる?」とお願いされました。 B先生に伝えるとくすっと笑って、Mちゃんの様子を見に行ってくれました。
幼児期において大切なのが知、情、意の内、とくに「情」と「意」と言われています。
ヘックマン氏による研究で、幼児期に知識教育を受けた子と受けなかった子のIQの差は、学んだ直後からしばらくは見られますが、10歳前後でその差はなくなっていくとの研究が発表されています。また、幼児期にプリスクールに通った子とそうでない子では40歳になった時点で収入などの差が表れてくることが調査で示されました。その要因は『認知的な能力を伸ばしたからではなく、認知的な能力以外(非認知能力)を身につけたことである。』とされています。
私にコンタクトを取ってきたMちゃん。「自分ではできにくいと思ったことを大人にお願いする」こと、『人と関わる力』が育まれているように思えます。
ふだんの保育で大事にしていることは、「つぎはこうやってみよう」「こうしたら面白くなりそうだ」「どうなっているのかなぁ?」などの姿勢を大事にしています。生きる力を大事にしています。
園長 田中基之
Posted in 三感ブログ