地域と一体となって
2019年05月27日 月曜日
現在、杉並区では子どもの育ちに力を入れていることが区より出されている資料から読み取ることができます。支援内容は、① 妊婦健康診査(妊婦健康診査事業)② すこやか赤ちゃん訪問(乳児家庭全戸訪問事業)③ 利用者支援(利用者支援事業)など全部で13の事業を行っています。その成果は、杉並区から出されている[事業計画期間における就学前人口の実績と推計]による0歳~5歳の子どもの人数の増加によって表されています。策定時の推計では平成31年は23,645人であり、平成27年時から僅かではあるが減少しているとの予測でした。しかし、「見直し」人数は平成27年23,996人 平成28年24,777人 平成29年25,259人 平成30年25,705人 平成31年26,027人となっており、杉並区の就学前の子どもの人数が毎年増加していることがわかります。認可保育園も現在100園以上となっています。少子化の時代と言われていても都心では子供が増えているのです。
また、「杉並区における6歳未満の子どものいる世帯類型の推移」では核家族が平成12年では93.9% 平成17年94.2% 平成22年94.6% 平成27年96.8%と核家族化が90%台後半にまで進行しています。人口の増加と核家族化の進行は、「子育て」のあり方を公ではなく民間が一緒になって考え行動することが必要とされています。
現代では、子どもが生まれるとその子育てのほとんどは母親が担っています。藤森平司氏の「0・1・2歳の『保育』」では「人間は過酷な環境で助け合い、みんなで複数の他人の子どもたちを保育する営みは、まさに人間の本性です」「人間は動物の中で唯一赤ちゃんを個人ではなく集団で育てていける特性を持っているということです」「核家族化が増えてきたころから、意図的に集団で子育てを支えるネットワークを作るべきだったのでしょう」と子育てのあり方を話されています。
今日、杉並区の和田の地域にある幼稚園、保育園、保育施設の代表者や担当者が、ゆるゆるma~maの小松崎さんの呼びかけで令和元年一回目の連絡会を開くことができました。「幼児の養護・保育に携わっている者同士が近づいて連携していこう」「すべては子どもたちのために」を趣旨としたものでした。小松崎さんより子育ては、地域が一体となって行うことの大切さの確認がなされました。そして、ゆるゆるma~maの「和つなぎプロジェクト」では、このいまの都会の子育て状況を『孤立した都内の子育て環境』ととらえ、支援が必要な親子には地域で関わっていくプロジェクが示されました。それは、先に紹介した藤森氏の子育てのあり方を表したものでした。
これからも一層、地域の方々と協力し合って子どもの成長に関わっていきたいと思います。
園長 田中基之
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