食器も運べるよ
2019年05月24日 金曜日
当園での給食スタイルを初めて見たときにとても驚きました。それは、2歳児クラスでも後半から給食のスタイルがセミバイキング形式になっています。2歳~3歳の子が盛り付けられたご飯、味噌汁やおかずを茶碗、お椀や食器を乗せたお盆を自分で持って席に戻っていきました。初めて見たときは、「大丈夫かな、こぼさないかな、席まで無事に戻れるかな」とハラハラ、ドキドキして見ていました。
子どもの食事の様子は自分の子どもしか見ていませんでした。我が家では子どもが低年齢の時にキッチンに来るのは、おやつをもらう時だけでした。食事をお盆に乗せて取りに来るということはありませんでした。幼稚園の年長さんになった頃に、ご飯やおかずなどこぼさないであろう食器などを運んでもらっていました。
それが育子園では2~3歳の子が、しっかりとお盆に食器を乗せ運んでいるではありませんか。家庭では親が準備した方が時間もかからないし、途中でこぼすかもしれないという危険を思うと低年齢の時にさせようと思うことは少ないのではないでしょうか。
2歳児は月齢によって発達の段階が様々です。日頃の生活でも着替えをゆっくりする子、すぐにできる子、隣の子のお手伝いまでもする子と様々です。そういう環境にいるとちょっと消極的な子供でも周りの子の姿を見て「自分もやってみよう!」という気になっているのが感じているのではないでしょうか。
そして、子ども同士の環境と同じかそれ以上に大事なことがあります。それは保育者の関わりです。小さい子が食事の入った食器をお盆で運ぶので、こぼしたり、落としたり、子ども同士がぶつかったりということがあります。保育者がその一つ一つが成長の段階であると見ていました。なによりも子どもが一生懸命に頑張っていることを知っていました。子どもたちのそばには温かい保育者の姿がありました。温かい環境が子供のやる気を育んでいくことを教えてもらいました。
園長 田中基之
Posted in 三感ブログ