どろんこ遊び
2019年03月15日 金曜日
大人にとってはまだ少し寒く感じるある日、園庭で泥んこ遊びが展開されていました。前日に振った雨と、子どもたちがバケツでせっせと運ぶ水が大量に加わり、あたり一辺が見事な泥んこ状態です。大人は、こんな寒いときに水遊びなんて・・・と感じる状況ですが、子どもたちにとっては、とても魅力的な世界だと思います。
靴もズボンも服も手足も顔も・・・。中にはジャンバーにも泥が跳ねています。お母様方は洗濯が大変で申し訳ないと心苦しく思います。育子園の幼児を担当する保育者も「どこまで子どもたちに任せていいのか分からないです。靴は脱がせるべきでだったでしょうか」などたくさん思い悩んでいたことを教えてくれました。
大人が指導する保育だった時代は、「まだ、寒いから水遊びはやめましょうね」「泥んこのところには入らないでね」「靴や服が汚れないように気を付けて遊びましょう」「それは冬の遊びではありません」など、たくさんの声掛けがありました。
しかし今は、『幼児期は、やりたいことにとことん取り組み、そして失敗をたくさん繰り返しながら発見したり、気づいたり、好奇心を膨らませたり、探求したりすることが大切』ということが分かっています。「寒いときに水遊びをしたら、もっと寒くなった」「靴がドロドロになったら家に帰るときにとても困った」という失敗体験は「今度は少し気を付けながら遊ぼうかな」「とても寒いときにはやめておこういかな」「靴は脱いだほうがいいかな」など「次はこうしてみよう」という知恵や工夫する力を得ることもできます。
子どもたちの遊びはすべて無駄なことはなく学びにつながっていきます。だからこそ、大人の常識の中で子どもたちをコントロールしてはいけないと思います。体験する前に大人が答えを出して指示してしまったら、子どもたちの自主性自発性、そして自己肯定感も伸びていきません。
これからも失敗を恐れず、たくさんのことにチャレンジしてほしいと思います。そして保育者たちと共に、子どもたちを信じ切ることを忘れず、『今子どもたちはこの体験を通し、何を学ぼうとしているのか」をしっかりとみていきたいと思います。
保育主任
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