関わる力を育む
2018年11月07日 水曜日
先日、杉並区による同じ地域の保育者同士の学び合いと児童虐待についての研修がありました。地域の保育者同士が同じテーブルにつき学び合うことで地域を支える一員としての自覚が促されました。後半は児童虐待について学びました。虐待はテレビや新聞でのニュースではなく、私たちの身の回りに起こっていることです。通告や相談件数は増加しており個々のケースも多様化しています。杉並区の要保護児童件数は平成29年度は1849人となったとの報告がなされています(杉並区子ども家庭支援担当より)。
虐待は大きく分けると身体的虐待、性的虐待、ネグレクト(養育放棄)、心理的虐待があります。虐待か否かを判断するときに留意することは「虐待の定義はあくまでも子ども側の定義であり、親の意図とは無関係です。その子が嫌いだから、憎いから、意図的にするから、虐待というのではありません。親はいくら一生懸命であっても、その子をかわいいと思っていても、子ども側にとって有害かどうかで判断するように視点を変えなければなりません。」(小林美智子1994)と確認させていただきました。保護者の立場ではなく子どもの側に立っての理解が大事だということです。
私自身、子どもが幼い時には暴力や体罰こそしていませんでしたが、躾として言葉による暴力はなかったのか反省するところでした。
日々の生活で家庭、社会や職場で共に過ごしていると価値観や考え方の違いでぶつかり合うことがあります。見守る保育で大切にしていることの中に「自分の価値観に他人を合わせようとするのではなく、その違いを認め合うことが必要です。」と教えていただいています。相手の立場に立って考えることから相手への理解が生まれてきます。理解しようとするその積み重ねにより、かならず協調点が見つかってきます。
保育において子ども同士の関わりを大事にしています。それは、子ども同士の関わりから発達が促されてくるからです。そして、その関わりの中で子ども一人一人が生き生きとしているか、自主的に活動しているかということを見て保育者は子どもと関わっています。
副園長 田中
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