どういたしまして
2018年06月05日 火曜日
先日、2歳児クラスを通りかかった際K君が、「先生、こっち来て」と手を引いて私を保育室の窓の方に誘導しました。何があるのかと手を引かれるままついていくと、「見て、ここ臭いよ」と窓のサンを覗き込んでいます。
一緒にのぞいてみると、そこには埃が溜まっていました。臭い訳ではなかったのですが、K君は不衛生だという事を表現してくれたのだと思います。「あ・・・本当だ。これはすごいね。」と答えたものの、少々急いでいた私は、担任の保育者に是非このことを伝えて欲しいとK君に言い、その場を離れました。
それから数日後・・・。同じクラスに入り、しばらく子どもたちと過ごしていたら、K君がそばに来て、「そうだ、先生こっち」と私の手を引き窓の方へ・・・。私はすっかり忘れていたのですが、K君はちゃんと覚えていました。
それからK君に「一緒に掃除しよう」と誘われ、一緒に窓のサンの掃除をしました。「きれいになったね。K君ありがとう」というと、満面の笑顔で「どういたしまして」と答えてくれました。とても爽やかな心地よい時間でした。
K君の言動から何が学べるのかを考えました。
これが大人同士の関わりだったらどうなるだろう・・・。
教えたことに対しすぐに対処しなかったり、お願いしたことをやってもらえない相手がいたら、自分の思い通りにやってくれないことに対し、相手を責めてしまうと思います。また、「相手がやらないから私がやってあげる」という増上慢の考えも湧いてきます。
しかしK君は、私を責めることなく、次の機会に「一緒に掃除しよう」と誘ってくれました。私の性格や状況に合わせた関わりをしてくれたK君の温かさを感じました。そして私はK君に温かく見守られていたことに気づきました。
私は子どもたちや職員に対し、こんな関わりはできているのだろうか・・・。子どもたちから学ばせていただき、自分を振り返ることができる環境は本当にありがたいです。
保育主任
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