『先生。園庭 行こ!』
2018年04月26日 木曜日
育子園には、青いドアの中に一人で勝手に入ってはいけないという約束があります。
青いドアの場所は、園長室・事務室・会議室・職員室・給食室です。
パソコンがたくさん置いてあったり、ポットなど危険な物が置いてあったり、衛生管理してある場所だったりです。
しかし、事務室・給食室には入らずとも覗きに来る子がいます。
昨年度の途中から、毎日のように事務室に来るSちゃん。
事務室のドアを開け「先生、園庭行こ。」が合言葉のようになっています。
「じゃあ一緒に行こう。」と言うまでずっと連呼し「少しだけね。」とか「行けないんだ。」という言葉は受け入れてもらえませんでした。
そんなSちゃんが進級し変化がみられました。
相変わらず、「先生、園庭行こ。」と事務室に来ますが、その回数が減り、「後から行くから先に園庭に行って待ってて。」「時計の針が○○になるまででもいい?」という返事にも「いいよ。」と自分の思いを譲ってくれるようになりました。
友だちやクラスの担任との関わりの中で、自分の思いが通らない時もあることや友達と遊ぶことの楽しさに気づいてきているのだと思います。Sちゃんの姿を通し非認知的能力の重要性が頭をよぎりました。
平成30年4月より適用された新・保育所保育指針の中に非認知的能力の重要性が記載されています。非認知的能力とは、例えば、目標に向かって頑張る力、他の人とうまく関わる力、感情をコントロールする力などです。そのような力は一生残ります。大人になって社会で成功する力につながります。
非認知的能力を育むためにも、育子園の理念に掲げている『子どもの気持ちを大事にした温かく応答的な関わりのある保育、やりたい時に存分にそれを保障出来る保育、子ども主体・子ども中心の保育』をより一層心がけていきたいと思います。
副園長 高野
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