2018年04月27日 金曜日
育子園の職員は、その日一日仕事を終え帰宅する際、同僚に「ありがとうございました」と挨拶をし帰ります。今日も一日、無事に過ごせ、元気に楽しく仕事ができたことに感謝の気持ちを込めて出る言葉です。
30年近く前に少しだけ事務仕事のアルバイトをしたことがあるのですが、その時はみんな「お疲れ様でした」と言って帰宅していました。
先日、2歳児の子どもたちが遊んでいるときに「ありがとうございました」と言い合っていました。ごっこ遊びをしながら職員たちが毎日交わしている言葉を真似しているようでした。そして育子園で長年仕事をしているお陰様で「ありがとうございました」の感謝の挨拶が普通に交わせてことに気付きました。
子どもたちの会話が『何気なく過ぎていくことや普段当たり前に思っていることは、実は当たり前ではなく、とても有り難い』ということを思い出させてくれました。
保育主任
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2018年04月26日 木曜日
育子園には、青いドアの中に一人で勝手に入ってはいけないという約束があります。
青いドアの場所は、園長室・事務室・会議室・職員室・給食室です。
パソコンがたくさん置いてあったり、ポットなど危険な物が置いてあったり、衛生管理してある場所だったりです。
しかし、事務室・給食室には入らずとも覗きに来る子がいます。
昨年度の途中から、毎日のように事務室に来るＳちゃん。
事務室のドアを開け「先生、園庭行こ。」が合言葉のようになっています。
「じゃあ一緒に行こう。」と言うまでずっと連呼し「少しだけね。」とか「行けないんだ。」という言葉は受け入れてもらえませんでした。
そんなＳちゃんが進級し変化がみられました。
相変わらず、「先生、園庭行こ。」と事務室に来ますが、その回数が減り、「後から行くから先に園庭に行って待ってて。」「時計の針が○○になるまででもいい？」という返事にも「いいよ。」と自分の思いを譲ってくれるようになりました。
友だちやクラスの担任との関わりの中で、自分の思いが通らない時もあることや友達と遊ぶことの楽しさに気づいてきているのだと思います。Ｓちゃんの姿を通し非認知的能力の重要性が頭をよぎりました。
平成３０年４月より適用された新・保育所保育指針の中に非認知的能力の重要性が記載されています。非認知的能力とは、例えば、目標に向かって頑張る力、他の人とうまく関わる力、感情をコントロールする力などです。そのような力は一生残ります。大人になって社会で成功する力につながります。
非認知的能力を育むためにも、育子園の理念に掲げている『子どもの気持ちを大事にした温かく応答的な関わりのある保育、やりたい時に存分にそれを保障出来る保育、子ども主体・子ども中心の保育』をより一層心がけていきたいと思います。
副園長 高野
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2018年04月25日 水曜日
今日は一歳児クラスに少し入らせていただいた。一週間前、午前遊びのときに泣いているＫちゃんと関わる機会がありました。午前の部屋遊びの時間に一歳児クラスに入ると、Ｋちゃんと目が合いました。傍にいた先生が「田中先生、Ｋちゃんを少しめんどうをみていただけますか」の言葉で、少し保育の時間を持たせていただいた。
『１～２歳児との関わり』で学んだ「こどもの抱き上げ方」にしたがい、「正面を向いて、目線をあわせ、抱っこするよと言葉を出しながら手を前に出す。こどもが手を前に出したら抱き上げる」のとおり行った。ふだん、先生方が自然に行っていることを一つ一つ意識して行なわせて頂いた。
一歳児にとって目の前にいる大人が、「自分にとってどういう人なのか」ということが関心事である。４月、入園のこどもにとってまだ、一月経っていません。保護者から離れ、他の大人と関わりを持つというのは大変なことです。こどもにとって新たな社会的関わりの始まりです。このかかわりが円滑に行くかは信頼関係が上手にできるかによります。自分が困ったとき、関わってほしいときに近くにいる保育者が声をかけてくれる、寄り添ってくれる、大事にしてくれるという安心感が心の土台となっていきます。
幼少期における心の土台がその後のこどもの成長にとって、知識や技術を身に付けたりすることより、何よりも大事なことだと教えていただいています。
幼少期を過ごす子供たちにとって当園が心のオアシスになるよう、保育者みんなで努力しています。
副園長 田中
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2018年04月24日 火曜日
先週４月の杉並区役所と私立保育園連盟の連絡会がありました。
今年も私立保育園（指定管理も含め）１９園の新設園が増え８３園となりました。
ついに、杉並区の待機児童は０となりました。
また昨日は公私立合同の保育部会があり総会の後に、杉並区の公私立保育園の繋がりを更に深める保育の資質向上のための講演会がありました。
講師は「子どもにとっての絵本」と題して西東京こどものとも社 平井圭介氏。
絵本は親と子を結ぶ心の始まりであることの大切さを話して下さいました。
「忙しいからこそ子どもに本を読んであげる５分が子どもにとって最高の時間」これからの親子のコミュケーションとなり本好きの子どもに育てるには・・・学びの多い講演でした。
絵本は豊かな体験の場であり家の中に居ながら外の世界に行くことができます。現実の世界以上の体験を味わうことができるのです。
子どもがリアルに感じる世界
子どもが想像を広げる予知
聞き心地よいことば
ことばと絵の世界観がぴったり
その後「ちよっとだけ」の朗読をしてくれました。
この絵本は妹が生まれ、お姉ちゃんになったなっちゃんが「ちよっとだけ」と繰り返し、その生活環境の中で一生懸命頑張ろうとする気持ちが描かれています。
そして赤ちゃんが眠った時、お母さんに近寄り「ちょっとだけ」と抱っこしてもらうシーンです。
「ちょっとだけ」と言うなっちゃんをお母さんは「ちょつとだけ？」と聞き、全身で包み込む母の愛に思わず涙してしまう感動の絵本です。
本の表紙・背表紙にも大切な作者の思いが描かれていることも添えて話して下さいました。
小雑誌には「絵本はおとなが子どもに読んであげる本」と記載されて、絵本を考えるときの大前提、大人に読んもらって耳で聞く本である。
【大人が読んであげるからこそ、絵本は幼児の成長にかけがえのない、大切な関わりを持ち、重要な役割を果たすのです。】
久しぶりの出合いでした。
平井講師は今では３児のお父さんになり、お子様との体験も加わり素晴らしい講演を懐かしく聴かせていただきました。
「ありがとうございました。」
園長
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2018年04月23日 月曜日
先日、一歳児クラスに入らせていただいたときのできごとです。
A君が、保育士のもとへやってきて「あれ…あれ」と壁にかかっているティッシュを指さしました。
少し、鼻水が出ていたA君。
鼻水が出ていることを教えてくれたのだなと思いつつティッシュを取ってあげると
「うーん。うーん。」と手を出し「自分でやりたい」という気持ちを表してくれたので「おはなふくんだね。どうぞ。」と渡してあげました。
するとA君は、自分の鼻をふくのではなく、近くで泣いていたお友だちの涙をふいてくれました。
こちらの想像とはべつに、お友だちのためにというA君の姿に感動させられました。
他者の認識や思いやりの気持ちが芽生えてくるこの時期だからこそ、子ども同士の関わりや主体性を大切にしてあげたいと感じさせられます。
保育副主任
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2018年04月20日 金曜日
園庭で子どもたちが遊んでいる様子を見ていました。同年齢で遊んだり、異年齢で関わったりそれぞれ居心地の良い環境を自らつくり出し、活発に遊んでいます。
育子園には、木登りをしても良いケヤキがあります。たくさん枝分かれしており、身長が伸びた子、手足の力がしっかりついた子は器用に登り始めます。その日も年中児が、木登りに挑戦しようと試みました。ところが、そばにいた年長児のＳ君が「ダメ、その木に登らないで」と駆け寄ってきました。
「見て。ここにテントウムシの卵があるんだよ」
確かによく見ると木の幹に黄色いテントウムシの卵がありました。Ｓ君はテントウムシが孵るのを楽しみに待っているのです。
それを聞いた年中児は、卵のところに足をかけないように気を付けながら再度挑戦を始めました。
子どもたちは日々、自然に触れながら好奇心探究心を育み、生命の不思議や尊さを学んでいます。命のあるものに対し、いたわったり大切にする気持ちが養われたＳ君の成長を感じ嬉しく思いました。
もう卵は大丈夫・・・と思ったのかＳ君はその場を離れていきました。
保育主任
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2018年04月19日 木曜日
先日、１歳児クラスの朝保育に入りトイレでＡちゃんのオムツを交換しました。
Ａちゃんとは初対面だったので、やはり担任がいいと嫌がられました。
担任のことは数日間の間にしっかり認識されているようです。
「あっちがいい～。」と言われながらも声をかけながらオムツ交換を終え抱っこでクラスに戻りました。
すると、さっきまで担任がいいと言っていたＡちゃんが私の手を引っ張り玩具の方へ連れて行き一緒に遊ぼうと言わんばかりの様子でした。
その後も、私が他児と遊んでいても気づくとそばにいたり、顔を覗いてくれたりしていました。
たった１回の便の交換でこんなにも信頼してくれるんだと感じ、改めてオムツ交換の大切さを感じました。
全員がオムツ交換をしたら信頼してくれるとは限りません。たまたま相性がよかったのかもしれませんが、子どもの気持ちを受け止められ信頼関係が築ける近道のような気がします。
どの年齢も、新入園児・進級児ともに環境が変わったことで気持ちに様々な変化が見られます。
子どもの気持ちをしっかり受け止め環境に少しでも早く慣れていけるよう見守らせていただきます。
副園長 高野
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2018年04月18日 水曜日
19歳の長男は小さいときから丸刈りです。中学、高校と部活をしていたこともあって丸刈りを続けています。感心なことに高校生になってからは母親に電動バリカンを買ってもらい、自分で月に一度散髪をしています。
昨晩、「俺、これから髪を切るからお風呂使っていいかなぁ」と言いながら、散発の準備を始めたところ「お父さん！充電コード知らない？ないいんだけど・・・」。一生懸命に探していましたが、とうとう見つけることができませんでした。
いつもの私ですと自分のことは棚に上げ、物を探している子に向かって「大事に扱わないから分からなくなってしまうんだ」と声に出して言っていました。
しかし、今回は私も2週間前に携帯電話の充電器を何処に置いたか分からなくなってしまい、3日間家中を探したばかりでしたので他人ごとではなかったのでした。（親子ですが）
かつて教えていただいた「良寛さんと馬之介」の話があります。
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2018年04月17日 火曜日
先日自宅の本棚に一冊の本が目が留まりました。表題が「あなたは人生に感謝ができますか？」と言う見出しでそこには付箋がぺたぺたと貼ってありました。手に取りると２０１２年発行６年前の書籍でした。
忘れていましたが、そこには児童精神科佐々木正美先生の名前が記されていました。先生の講演はエリクソンの考えを参照され子どもの精神的な発達を大切にし、その時期に大人がどんな関わり方するかをに教えていただく研修でした。
エリクソンは豊かな臨床経験にも基づく研究を通して人間が乳児期から老年期まで、生涯を健康に幸福に生きていく道すじを描き出しました。幸せな生き方を幼児期から老年期まで８つに分けたライフサイクル・モデルでした。
特に生まれてから０～２歳までの「基本的信頼」。人を、自分を信じられるか。そのスタートが大切、
人生は乳児期での「母の無償の愛から始まり感謝で終わる」という重要な内容に凄く感動しています。
私も還暦を過ぎ今までの人生を少しでも振り返り感謝に代えられるかをテーマに考えていきたいと改めて思いました。
そして各時期の年齢の目安を目標に乳児期（０～２歳）～基本的信頼。人を、自分を 信じられるか。
幼児期～（２～４歳）自立性を身につけることセルフコントロール。
児童期～（４～７歳）自主性 積極性 主体性 目的性を育むこと。
を学び実践に繋げて行きたいとたいと思います。 園長
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2018年04月16日 月曜日
イタリアの「レッジョエミリア」では、世界中で注目されている幼児教育「レッジョ・エミリア・アプローチ」が実践されています。
レッジョエミリアの教育は、子ども一人ひとりの意思を尊重し、個々に持つ感性を生かすことが最も重要であるという理念の下、展開されていますが、特徴としては、プロジェクト活動や自由な芸術活動など様々な探究的活動を通し子ども自らが学ぶ環境、「子どもが学ぶ権利」を保障しているというところです。
また、日本をはじめ、教育と聞くと「大人が子どもに教える」という固定概念はあると思いますが、レッジョエミリア教育においては、保護者・子ども・教師の関係性は「対等であるべき」とされています。同じ目線で感じ、刺激し合うことが重要であり「教える」というスタンスを持たないのが大きな特徴といえます。
「子ども主体」「個々の発達を保障する」「子どもの権利条約に則った保育（見守る保育１０条）」のように、育子園の保育理念と通ずることから、改めて保育のあり方を考えさせられるとともに、理念にたちかえることの重要さを感じさせていただきます。
育子園では、ご縁があり、数年前にレッジョエミリア教育の視察に行かせていただくことができました。
そして、この研修を機に設定したのが「光」や「影」で遊ぶことができる空間「ダークルーム」です。
（二階、きくぐみ保育室の隣にあります。）
この空間は、実際にレッジョエミリアの教育研究機関「レッジョチルドレン」の施設にあったもので、子どもたちは、「光」や「影」に触れながらたくさんの「不思議」を味わい、探究心を培います。
「すごい、こんな色の光になった」
「なんで影が消えたんだろう」
大人は、絶対に答えを出しません…。
探究心から更なる主体性「やってみよう」がうまれ、この経験が、遊びだけではなく生活面など様々な場面での「生きる力」となっていきます。
今年度、ダークルームに新たな遊びを増やしていく予定です。
子どもたちにとって素敵な「学びの場」となったら幸いです。
保育副主任
Posted in 三感ブログ
