ともに喜ぶ
2018年02月20日 火曜日
先日、クライミングウオールを年少のO君が挑戦していました。私はそばにいて「そうだ!もすこし!」と応援をしていました。しかし、なかなか思うようにO君は登れません。しかし、O君は諦めようとしません。今日で何回目の挑戦なのでしょうか。もう少しでできるというところです。頑張っているO君を見てY君が、自分が楽しむのを一時中断してアドバイスを始めました。「Oちゃん、次につかむ所は青のところだよ。しっかりつかんでね。」つかめたことを見計らって、「Oちゃん右足を少し上げて、そこに足を乗せるんだよ。」「うん、次は左手で黄色のやつをつかんで、大丈夫かい?」。O君は「う、うん!」としっかり返事をしていました。Y君のアドバイスは続きました。「Oちゃん、今度は右手で緑のブロックつかんで」。二人が一つになって挑戦していました。「Oちゃん、もう少しだよ、左手を伸ばして!」。Oちゃんの手が足場に届きました。最後はOちゃんが自力で頑張って登りきりました。Y君は、登りきったOちゃんに「がんばったね!凄いね!登れたね!」とニコニコして言葉をかけていました。
そばで見ていて感動しました。Y君は、O君の頑張りを見て喜びの言葉がけをしました。自分が登ることだけを楽しんでいるのではなく、まだできない友達にアドバイスをする。O君が登れたのを共に喜んでいるY君が輝いて見えました。
Y君の姿は、保育における五つの領域の“人間関係(他の人々と親しみ、支えあって生活するために自立心を育て、人と関わる力を養う)”に示されている内容そのものでした。その中に「友達と積極的にかかわりながら喜びや悲しみを共感しあう」「友達とかかわりを深め、思いやりをもつ」が示されています。これも、日ごろの保育者の子どもに関わる姿の現われと思っています。 副園長 田中
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