明日は涅槃会
2018年02月14日 水曜日
お釈迦様が存在したのは今から2500年前といわれています。そのお釈迦さまが亡くなれた日を涅槃会とし、そのご功績を讃えさせていただいています。仏教徒は、お釈迦さまに対して当時の弟子と同じように“供養、恭敬、尊重、讃歎”の心をもって涅槃会を迎えさせていただきます。
お釈迦さまのご生涯は、安穏な世界をこの世にもたらし、すべての人を救おうという智慧と慈悲の生涯でした。
数々の逸話の中で最も私が心に残るのは、お釈迦さまが最後に受けた『チュンダの供養』です。
お釈迦さまに誤って毒のきのこを食べさせえしまったチュンダに対する言葉がけです。
お釈迦さまが、最後に向かったのが生まれ故郷のカピラバストでした。その途中のバーパー村に寄ったときに、お釈迦さまの法話を聞いて喜んだ鍛冶工のチュンダは、嬉しくて有り難くてたまりません。その気持ち『供養』という形で報いようとお釈迦さまに願い出たのでした。それをお釈迦さまはお受けになりました。なぜか自分以外の者がそれを食さないようにその処置までチュンダに指示をされました。そして、供養として食した茸によってお釈迦さまは激しい腹痛と下痢により出血がとまらなくなったといいます。
体が弱ったお釈迦さまは涅槃に入られることを阿難に伝えたのです。
そして最後にお釈迦さまは何をしようとしたのでしょうか。なんとそれは、鍛冶工チュンダが後悔の念を起こさないようにという法話をされたのです。 『チュンダの最後の供養には大きな功徳がある。それは成道するときにスジャータが献じた乳粥の功徳と同じである、それをチュンダに伝えてほしい』言われたのです。
亡くなる身でありながら、その直前まで思いを寄せられた。大いなる慈悲、それが故に私たちは供養、恭敬、尊重、讃歎させていただくのです。
私たち保育者が目の前にする子どもたちにどんな言葉がけをしたらよいのでしょうか。いつも楽しい言葉、感動する言葉が返ってくるとは限りません。時としてムッとするときもあるのではないでしょうか。思うようにことが進まないときもあります。涅槃会を迎えお釈迦さまの慈悲の心を鏡とし、本当の自分の心を大切にしていきたいと思います。 副園長 田中
Posted in 三感ブログ