研修報告2 ~赤ちゃんの力~
2018年01月24日 水曜日
11月末に参加した研修会では、見守る保育の提唱者、藤森平司先生の講演があり、赤ちゃんの発達についてお話がありました。藤森先生は乳児期の保育の大切さを長年にわたり研究されており、今までにも何度も聞かせていただいているのですが、改めて、今の保育を確認するためにも、大切な学びでした。
そのひとつ目は、赤ちゃんはいつもお世話をしてくれる大人に愛着を感じるわけではなく、不安な時にくっつき、受け止めてもらう事で愛着関係が構築されるというものです。
ふたつ目は、赤ちゃんには莫大な能力が備わっていることが、研究され分かっており、例えば、どこの国の赤ちゃんも猿の顔を見分ける力や、LとRの発音を聞き分ける力などを持っているということ・・・。しかし、生きていくうえで必要がないものは刈り込んでいく、つまり、日本の赤ちゃんは、LightとRightの発音の違いは必要ないため聞き分けが出来なくなっていくようです。
以前のように、赤ちゃんは未熟な存在で、大人がすべて世話をしなければいけないという考え方ではなく、大人とは違う能力を持った別の存在である事が多くの研究から解っているそうです。
この2点を踏まえ、周りの大人があまりにも世話をし、本人にやらせないことが続けば、その力は必要ないと判断し失っていくことが解ります。子どもたちが求めていない時には、少し離れて見守り、不安な時、困ったときにはすぐに戻ってきてくっつける安全基地としての存在が大切だと感じます。
そして育子園の保育者たちは、そんな存在になれていると思います。
保育主任
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