感受性を磨いた一日
2017年12月19日 火曜日
今日は、杉並区私立保育園により、年長組が杉並公会堂で影絵を見せていただきました。大きなスクリ-ン、優れた音響、生き生きしたシュルエットの動きは、園では味わえない感動がありました。司会者の始まりの言葉によって影絵の世界が展開されていきました。大きなスクリーンに映し出される影絵、影になった手があたかも生きているように動いていました。スクリーンの向こうに本物が動いているのではないかとワクワクしてきました。手による影の動きによって影絵の世界に引き込まれていきました。
手のシュルエットは、鳥が餌を追っています。今度は鳩が飛び立っていきました。もう、スクリーンの中は影が生きているかのように見えています。さらに、二つの手によって現れた影は蟹が遊んでいます。浜辺で見た蟹が心の中にも現れてきました。見ている側の心の中には一つの生きている蟹になっています。現実を映し出した映像ではなく、シンプルなシュルエットは自分の今までの体験や経験が引き出され、そこには体験を下にした新たな創造が広がりやすくなってくるのではないでしょうか。
子どもたちは、「ごんぎつね」の“いのちの重さ”や“尽くすことの尊さ”が全体に流れているのを感じたのではないでしょうか。一方、「角笛」では“生きていること楽しさ”や、“表現することのおもしろさ”、また“映像の迫力”を味わってもらえたのではないかと思います。
ふだんは、子どもの自主性・自立心を重んじているので表現することが中心になっていると思います。園の生活を通し友達との関わり、保育者との関わりと相手の心情を理解しながら関係を深めています。日ごろの絵本の読み聞かせや話し合いなどの活動によって、相対的な存在である表現活動を受け止める力がついていることを改めて思わせていただきました。
今回の二つの作品を通して子どもたちは心をいっそう豊かにしたのではないかと思います。
副園長 田中
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