育てる眼
2017年11月28日 火曜日
子どもを育てるには「認めて、ほめて引き出す」ことが大事だとよく言われます。私がこのことに本当にそうだ!と思ったのが、4番目の子が中学生になってからでした。
この認めるということが、「私にとってのよいことは褒める」ということだと理解していました。ですから、よくないと思ったことは注意をし、聞き入れないときは強く言い聞かせる。それでもいうことを聞かない時は叱るということを繰り返していました。(幸い、子どもたちは多くのご縁のおかげで成長しました。)
今は、この「認める」ということが「今の状況をそのまま認める」ということなのだと理解しています。そのまま相手を認められるようになると、「相手を信じる」ことができます。相手を信じることができるので「待つこと」ができるようになります。
保育所保育の方法の基本として「保育の環境には、保育士等や子どもなどの人的環境、施設や遊具などの物的環境、さらには自然や社会などの事象などがある。保育所はこうした人、物、場などの環境が相互に関連し合い、子どもの生活が豊かなものになるように、次の事項に留意しつつ、計画的に環境を構成し、工夫して保育していかなければならない。」とあります。これらの環境を整えるのは、「子どもの生活が豊かなものになる」ためであることです。
それでは「子どもの生活が豊かになる」ためのものは何か!留意点がいくつかありますが、一番目に示されているのが、「子ども自らが環境に関わり、自発的に活動し、様々な経験を積んでいくことができるように配慮すること」とあります。
「子どもが自ら関わる」こと、「自発的に活動し」ということが大きなポイントになります。ともすると、子どもが考えて行動する前に、親や大人は最も善いであろう答えを教えてしまうことがあります。しかし、それは子どもにとって最善の答えでないことが多々あります。
子どもの自主性、自発的活動を大切にすることは、「信じて待つ」ことであり、ある意味大人にとっては鍛錬ではないかと思います。子どもにとっての最善の環境は、関わる大人の鍛錬と精進からなるものだと思わせていただいています。 副園長 田中
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