最高の贈り物
2017年07月25日 火曜日
先日の佼成育子園内で行われた年長さんを対象とした「お泊り保育“世界旅行”」は、まさに参加した子ども達の心に最高の感激を提供したのではないかと思います。
子ども達の自主性を大事にしながら13項目に及ぶプログラムが進められていったのです。園内という限られた空間の中で見事にそれぞれの場面が作られていきました。
結団式において子ども達にパスポートが手渡されていきました。パスポートを受け取った瞬間から、育子園の場から“世界旅行”の入り口に立ちました。一人ひとりがパスポートを持つことによって‘参加する意欲’にスイッチが入ったのが分かりました。
出国から様々な国をめぐるたびにシールをゲットしパスポートに貼っていくようになっていました。
保育者が協力し合い、当日も一人が何役もしながら進んでゆきました。
一つ一つのプログラムが子ども達にとって、とてもわくわくするものでした。
園庭で行った夕方の食事作りは、ただ夕食を作るというだけではなく、インドのシェフ(保育士)が通訳(保育士)を伴って登場し雰囲気をいっぱいに展開していったのです。午前中に皆が一緒になって買い物した野菜を協力して準備したのでした。包丁も使っての準備なので、保育者が細心の注意を払ってそばに付きながら料理を作っていきました。そうしてできたカレーの味は世界最高の味です。みんな本当に美味しそうにカレーを口にしていました。
私にとっての圧巻は“きもだめし”のプログラムでした。育子園の2階から3階を使って世界旅行を見立ててのつくりとなっていたのです。
中国への入国から始まりエジプト、イギリス、アメリカを巡る設定になっていました。
入国すると結団式で渡されたパスポートに入国した証のシールが貼られ、案内人(保育士)がその国の代表するものの話をしてくれました。この案内人の説明もその国の人になりきってされたので、もう、その国に行った思いになってきました。そして説明がなされた後に、その国を代表する怖いもの(キョンシー、ミイラ男、ドラキュラ、透明人間)が現れたのです。これが、本当に真に迫っていました。もう最初の中国のキョンシーの登場から迫真の演技でした。子ども達も本当に世界の冒険の中に入っていったのです。
この保育者さんたちの役作りは劇団レベルといっても過言はありませんでした。先導する保育士にしがみつく子、抱っこしてもらう子、勇気を出して怪物に向っていく子、どの子も本気になっていました。
翌朝みんなが元気に眼をさましたのでホッとしました。キョンシーやミイラ男、ドラキュラ、透明人間との戦いを乗り越えてきた顔をしていました。
そして、最後のプログラムは“思い出作り”です。子どもたちがグループごとに丸くなって座り、親御さんからの手紙を担当の保育士さんから読んでもらいました。みんなの心の中に親の思いが広がっていくのが感じられました。そして、パスポートの最後のページに、今度は子どもたちが親への思いの言葉を書いて締めくくりとなりました。みんなが親への思いを精一杯になって書いたのでした。どの子にとってもかけがえのない世界で一つしかないパスポートになりました。
参加した保育者のみんなも心温まる時をいただきました。
本当に、保育者の皆さんが“お泊り保育”の計画・準備をし、当日も体をフルに使っての姿には感激でいっぱいになりしました。副園長 田中
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