見守りながら
2017年07月19日 水曜日
保育園は0歳児から5歳児が生活をしています。子どもたちは、保育者と自分以外の大勢の他の子どもと共に成長していきます。
0歳児がハイハイやつかまり立ちができると行動範囲も広がり、保育者を基本とした関係から近くにいる他の子どもとの関係がより強くなってきます。
先日、一歳児の保育に入ったときのことでした。一人の子が積み木遊びをしている所に別な子が‘じゃじゃーん’と現われ、その積み木を壊してしまいました。他の子が夢中に遊んでいるものでも自分がロックオンした瞬間に自分のものになっていました。まるで自分が主人公になっているようでした。崩された子は、‘わぁー’と言いながらも再度、積み木に挑戦していました。
他の子との関わり方を学ぶのがここから始まります。一人遊びから、共に遊ぶ喜びを味わうには少し時間がかかるようです。
『保育指針』の「人間関係」における「ねらい」で一番最初に書かれているのが‘保育所の生活を楽しみ、自分の力で行動することの充実感を味わう’とあり、「内容」として著した中の一つに‘保育士等や友達と共に過すことの喜びを味わう’とあります。
私たち保育者にとっては‘保育者が子供たちに共に過すことの喜びを味わせる’となります。
人間関係の根本である‘共にいることの喜びや楽しさ’が自分を認め、他者を認めていくことになるのではないでしょうか。
保育者の関わり方として‘~子どもの行動を見守りながら適切な援助をすること’とあります。見守るということが大事な関わり方になります。保育者自身が子どもを見てすぐに手を出すのではなく、‘子どもが今どのように感じ、どのようになっていきたいのか、そのために何をしたいのか’とその状況を見極めて関わっていくことと教えていただいています。
仏教の観世音菩薩さまの関わり方がお手本になります。そのお顔は柔和・寛容・慈悲の心で満ちあふれています。
観音さまの眼は‘真観・清浄観・広大智慧観・悲観・慈観’に根ざしております。心の声を察し徹底した慈悲心を持って救いの手を差し伸べてくださっています。
私も観音さまの心をもって園児とふれあいをさせていただきたいと思います。 副園長 田中
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