保育所保育指針
2017年07月03日 月曜日
先日、南大塚ホールで平成29年度に告示された『幼稚園教育要領』『保育所保育指針』『幼保連携型認定こども園教育・保育要領』3法令の内容を保育に活かし、よりよい子どもの育ちを考える研修がありました。
保育所保育指針は2008年に告示され保育所における国の正式な指針となりました。各保育所では原理と目標を持ち、手順・スケジュール・方法を定め子ども達と関わっています。その中でも何を大事にしていくか、基本方針をまとめた『全体的な計画』を表した保育課程を作成しなければなりません。この保育課程の指標や日頃の実践の計画、反省、修正指針を文章としたのが『保育指針』です。
その改定には大きく4点の課題があり、その中で特に大事なことは2点と記載されていました。
「0歳児の保育」および、「1歳~3歳未満児の保育」のについてを充実させ、その保育の質を向上させることです。特に最近は認知的能力だけではなく、非認知能力の果たす役割が人間の一生にとって大事であることが次第に明確になってきました。その非認知能力を育てるには乳児期からの丁寧な対応、応答的な姿勢、温かい受容が大事であることがわかってきました。その事を保育指針にも反映させようとしています。
そして2つ目は、今回の『保育指針』で保育所も我が国の『幼児教育施設』の一つとして、はじめて認められました。幼稚園、幼保連携型こども園と同じように幼児教育を行うことが強調されたのです。そのためには『幼児期の終わりまでに育ってほしい姿』として育成目標像が設定されました。その育成目標像に沿って資質・能力が丁寧に育んでいくよう期待されたのです、と記載されていました。
平成27年度から「子ども・子育て新制度」が実施され、幼児教育の質の向上が一層求められています。保育園においても数十年前から‘幼児期に育ってほしい姿’としての『領域』はありました。
そのことが今、表に出てきたのです。驚くことは一部には、保育園と幼稚園との違いを知らない人もいます。特に‘保育園はただ預かるところ’と思われていたことも残念なことです。
日本もついに0歳から小学校に就学するまでの関わりが大事であることが今、明らかになり、幼児教育が見直され8千憶という予算にも驚きました。
保育所は『5領域』の目標をベースにし、人間の「資質・能力」を赤ちゃんの時期から丁寧に育ていく場として、新たに期待が高まっているのです、との研修会でした。
育子園は藤森先生の『見守る保育』を始めて10年になります。この度の指針の改定であらてめて0歳児・1~3歳未満児保育が改定されたことは、子どもの発達を見通す時代の先端をいく、『見守る保育』は大切な保育であることを確信しました。
園長
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