いのちの講演会①
2016年10月11日 火曜日
先日、第2回いのちの講演会に参加してきました。
今回は、『抱っこは魔法の玉手箱』をテーマに桜美林大学 山口 創先生がお話し下さいました。
アメリカの心理学者 ハーローが生まれたばかりの子ザルを母親から離し、針金でできた感触の冷たいワイヤーマザー(針金の母親)と針金がタオルで覆われたクロスマザー(布製の母親)で育てる実験を行ないました。
伝統的な学習理論によれば、ワイヤーマザーにより授乳された子ザルは、ワイヤーマザーに愛着を示すはずでしたが、結果は異なりました。どちらの母親に授乳された子ザルもクロスマザーを好みました。
この実験によって、ハーローは、『愛着』は授乳による欲求充足よりも、やわらかい感触・接触によって形成されると指摘しスキンシップの重要性を立証しました。
このように身体接触が愛着スタイルを決めることがわかりました。
この愛着形成に必要なことは、泣いて訴えてくることの欲求に敏感に反応すること。
もう一つは、子どもが不安になった時に親を利用する可能性を増やすこと。親や保育者は子どもの安全基地になるということです。
昔は、先回りして子どもを不安にさせないようにしなくてはいけないという考えであったが、現在は子どもに不安な気持ちを味あわせ、それを親に訴え親が取り除くことが大切になってきている。常に先回りして抱っこして守っていればいいということではない。
講師のお話を伺い、育子園の保育と同じである!と感じました。
私たちは、常に子どもたちの安全基地になれるように心掛けています。やってあげる保育から見守る保育へと子どもたちに必要な関わり方が変化していることを聴き、育子園の理念と同じであり、安心したと共に、より一層、自信と誇りを持つことが出来ました。
・・・・・ 続く
副園長
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