研修会に参加して①
2016年08月16日 火曜日
先日、全国仏教保育研修会に参加してきました。
今回は、福島県郡山市が会場だったので、講演は、「被災地の復興状況と課題」というものでした。震災当時の状況や現在の状況を映像で見たり、高校生の透き通る合唱「花は咲く」「瑠璃色の地球」を聴き、涙なしではいられませんでした。
~仏教幼稚園避難所の経験から~というテーマで幼稚園をおこなっているお寺の住職さんがお話してくださいました。
『お寺には、530名の方が避難し最長2か月間避難していました。お寺での避難だったので、なかなか物資が届かず、中には、壊れた自動販売機からジュースを取り、「住職、これ子どもたちに渡していいか?」という人もいました。
少し経ち、自衛隊の支援が来てバナナが届きました。
一人1本ずつのバナナを大事そうに皆が食べる中、80代のおばあちゃんはバナナを食べずに園庭に立っているお地蔵さんにお供えしました。たくさんの方が亡くなっているのに自分だけ食べられない・・・とお供えしていました。
私は、おばあちゃんのお蔭さまで目の前のことでいっぱいでお地蔵さんに供養出来ていなかったことに気づかされました。
そして、この日から、避難している皆さんも毎日お地蔵さんに手を合わすようになりました。』
避難生活を送り、『いのち』と向き合う中で多くの学びや気づきがあったそうです。
そして、それは仏様の教えそのものだったそうです。
かりそめに死者二万人といふなかれ
親あり子ありはらからあるを (※はらから 兄弟姉妹の意) ※参照 震災歌集
いのちのまわりには大切な人たちの悲しみがあります。
とても切なく、心を動かされる研修でした。
副園長
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