協力してやり遂げる
2016年07月20日 水曜日
発達とともに、目標を決め、それに向かって友だちと協力してやり遂げる力や善悪の判断がついてきます。先日行われたお泊り保育では、まさにその共同性や他者理解の成長を見ることができます。
夕食の買い物に出かけるとき、その説明を担任から受けるため、子どもたち十数人が、担任の周りに集まっています。積極的な子は、保育者の話を聞こうと、前へ前へと競り寄ってきますが、一方、その輪に入りそびれてしまう子もいます。その時、「もう少し広がったほうがいいよ。Y君が入れないよ。Y君もっとこっちへおいで」と発言した子がいました。
買い物に出かけ、野菜を買います。それを分担して持ち帰る際、野菜の重さに悪戦苦闘している子がいます。それに気づいた子が、「T君、僕が持ってあげるよ」と自分の分と、T君の分も運んでくれました。そして園に戻ると、買った野菜を給食室に届けに行くのですが、一番重い野菜を持った子は、給食職員に渡す並びの一番最後尾にいます。必然的に、一番長い時間、その大荷物を持ってくれました。
夕食の準備で、フランスパンを切る係の子どもたちがいました。子どもたちはパン専用のナイフで切っていきますが、ナイフは1本しかありません。譲り合いながら使わなければならないのですが、自信のある子は、たくさん切りたくて仕方ありません。自分がもっとやりたいという気持ちを強く訴えます。しかし同時に、友だちの意見を聞き、我慢しながら、順番を守っていくこともできます。
お泊り保育という集団生活の中で、ひとりひとりが、協力しなければ進んでいかないもどかしさや、自分の思いだけを通すことができない葛藤をたくさん体験しました。また、口論することはあっても、支えてくれる仲間の優しさにもたくさん触れられたように思います。
たった1泊ですが、子どもたちがとても大きくなったように感じます。
保育主任
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