隙間が好きな子どもたち
2016年03月17日 木曜日
園庭で、年長児が遊んでいました。
外階段の下に狭いスペースがあり、その中にボールが入っています。
一人の男児が、中に潜り込んでボールを取ってくれました。しかし、ボールを取ったことで用事は済んだものの、その子はなかなか隙間から出てきません。
様子を見ていると、中に落ちていた大きな石の塊を「化石を見つけた」と観察を始めたようです。それに興味を持った子どもたちも中に入り始め、4人くらいが潜って遊んでいます。とても楽しそうに、化石の話に花が咲いています。
階段下の隙間・・・・・・ちょっとした瞬間に、間違えると鉄に頭をぶつけそうです。大人の感覚だと、あまり入って欲しくない場所です。かと言って、立ち入り禁止の表示があるわけでもありません。少々冷や冷やしながらしばらく様子を見ていました。
するとそこへ「そこは入ったらダメなんだよ」とアドバイスをしてくれる子が現れました。その声がきっかけになったのか、隙間の中の子が、ぽつぽつを外に出始めました。
隙間に入っていた子に後で聞くと「入っちゃだめだから出た」とのこと。
その子たちはそこは入ってはいけないと知っていたのですが、誘惑に負けてしまったようです。大人が言えば、子どもたちはすぐに出てきたかもしれません。しかし、大人が、指示、誘導しなくても、子どもたち同士で解決してくれました。
本当に危険な場所であったら、有無を言わせず、止めに入り、なぜいけないかをしっかり伝えていきます。しかし、ちょっとした隙間や隠れ家が大好きな子どもたち・・・。今後も様子を見ながら、どのタイミングで、どんな声をかけるのか、本当にいけないことなのか・・・、大人の刷り込みをなくし、大人目線ではなく、しっかり考えて関わっていきたいと思いました。
このことを職員会議で投げかけてみました。わたしの判断は良かったのか。もっといい関わり方があったのか。この次また、おなじょような場面に遭遇したとき、どう関わっていけばよいのか・・・。
職員のみんなは、いろいろと考えてくれ意見を聞かせてくれました。
きっと、毎日現場の中では、迷うことがたくさんあると思います。こうやって、みんなで知恵を出し合って、気持ちを一つにしていくことはとても大切なことではないかと思いました。些細なことでも、自分一人で抱え込まないで、解決していく仲間がいることは、ほんとうにありがたいです。
保育主任
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