何もなくても遊べる子どもたち
2015年09月07日 月曜日
夏のある日、園庭に一つも玩具がないという試みをスタートしました。
それまでは、砂場用をはじめ、たくさんの玩具がありました。子どもたちは、なんとなく目についた玩具を手に取り、少し遊んでは次の玩具に手を伸ばし、置いて行かれた玩具は、通りかかった子がまた使用し、また置いていく。落ちているボールを何気なく蹴飛ばし、転がっていっても追いかけることなくそのまま素通りしていく・・・という状態があり、誰がどの玩具を使っていたのかも把握でません。そして最後には、散乱した玩具を保育者と何人かの子どもたちが片付けていました。子ども達に片づけを依頼しても「使ってないから」「〇ちゃんにあげたからもう僕のじゃない」と言われることもしばしばです。
この様子を見て、子どもたちは本当にそれを必要として使っているのかを考え、子どもたちのあそぶ様子から子どもの発達に即した玩具とは何か、本当に必要な物はなにかをじっくり検証しようという試みが始まったのです。
保育者の話を聴くと、最初は戸惑いを見せる子もおり、大好きだった砂場で遊ばない様子があったり、反対に全く気にせず、玩具がないなりに他の遊びを見つけたり、木の枝や葉っぱなど自然物を利用して遊んだりする姿が見られたようです。
そして最近では、縄跳びをしたい子どもたちが、必要な時に出して遊んでいます。また、体を使った遊びだけではなく、砂場では手や指を使う遊びを楽しんだり、自然物や生き物にも、より一層興味関心が向く様子がうかがわれます。
玩具がなくなって1ヵ月、保育者たちも子どもたちの運動機能の発達段階に合ったものを選び、無理なく楽しい遊びが展開されるよう取り組んでいるところです。
保育主任
Posted in 三感ブログ