『子どものがんばりを認める』
2015年06月12日 金曜日
ついに東京も先週梅雨入りをしましたが、小雨の日でも幼児組さんは『雨の日の園庭はどうなっているのかな~!?』と子ども達の発想で傘をさしての探検隊の 姿が見られます。
6月の全国保育協議会連載明橋先生第3回~シリーズの『子どものがんばりを認める』を連載いたします。
私たちは子どもによく『がんばれ』と言います。確かに『がんばれ』と言われて『がんばろう』て思える時もありますが、逆によけいつらくなることもあります。これ以上頑張れないくらい頑張っているときに、『がんばれ』と言われると、今のがんばりを否定されたような気がするからです。
これは大人もそうだと思います。例えばお母さんを例にとってみると、毎日朝から晩まで働きながら、家事育児に追われて、これ以上できないくらいにやっている。それなのに、夫から掃除や片付けをいちいちチェックされ『もっとがんばって掃除しろよ』と言われたらどうでしょうか。『そんなこと言うならしてあなたがやったら?いっもテレビばかり見ているくせに!』とよけい腹が立ちます。
一方、お父さんを一例としてみてもそうです。毎日残業でこれ以上できないくらいやっている。それなのに上司から『もっとがんばって外回りをしてこいよ!契約の一つや二つはとってこい!』と言われたら『これ以上どうすればいいの?』と腹が立つでしょう。
逆に夫から『いっもよく家事も育児もがんばってくれてるね。ありがとう』と言われると、今までいっぱいいっぱいになっていても、ずーっと楽になります。お父さんも、上司から『いつも遅くまでがんばっいるね。ありがとう』と言われば、もっと頑張ろうという気持ちになることもあるでしょう。
子どもも同じです。子どもなりに、保育園などで我慢もし、家でも怒られながらも、頑張っているかもしれません。それを、『あなたなりにがんばったね』と言ってもらったほうが、よけいやる気がでるのではないでしょうか。ですから私は、『がんばれ』よりも『がんばってるね』と言うことばを使うようにしたらどうかと思っています。
『ほめる』より『認める』。わざとらしいほめ言葉よりも、現在やっていることを見つけて、『がんばってるね』と認めていく。それによって、子どもの自己肯定感が育っのではないかと思います。
最後に、お金や、物を与えるほめ方について聞かれる事があります。確かに、本人のがんばりを認めている点ではいい面もありますが、それによって逆に『お金や物をもらわないと動かない子ども』にしてしまう心配もあります。私たちはが本当に育てたい子どもは、お金や物をもらわなくとも、人の喜びを我が喜びとして生きていく子どもではないでしょうか。そのためにはお金や物は必要ありません。ただ『ありがとう!』『助かったよ!』と笑顔て伝えるだけで十分ではないかと思います。
今回も子育ての大切なことを明橋先生に教えて頂きました。私も身近なところから意識し、余裕をもって実践したいと思います。
園長
Posted in 三感ブログ