父の生き方
2015年01月19日 月曜日
先日、職場に私の知らない○さんから「私の父の連絡先教えてほしい」という電話がありました。
その○さんは、△さんから頼まれ、いろいろと調べ、娘の私と同居を始めたことが分かったのですが、やはり、個人情報なので今の住所を知っている方も教えることはなく、私の勤め先にたどりついたようです。
○さんも父の事は昔からよく知っているとの事。そしてその後、わざわざ職場まで訪ねてきてくださいました。
○さんは「△さんが2年前から、年賀状が戻ってくるようになり、昨年も今年も父の転居先を調べたけれどわからず、私のところに問い合わてきたようです。連絡を取ってもらえますか?」とのことでした。
△さんの連絡先を聞きその夜、電話をしてみました。
△さんは、『昔、父のお世話になり、そのおかげで、今幸せな生活が送れている。今でも毎日、父に感謝の気持を捧げている。』というありがたい言葉をくださいました。
私の父は、熱心な仏教徒で、人さまの幸せのためにと昼夜を問わず走り回り、ほとんど出家状態でした。そのため母と私はいつも留守番・・・。母は、そんな父を支え、私は父に恥じない正しい生き方をするようにと厳しく育てられ、時には不満も感じていました。
そして母は、私が21歳の時、54歳で他界しました。
私は全く覚えていないのですが、その時、「母が早くなくなったのは父のせいだ」と口にしたようです。その事を△さんが教えてくださいました。
父は、私の言葉(今思えば、なんて親不孝な冷たいことを言ったのだろうと深く反省します。)を通し、「人さまのためにという気持ちと共に、家族に寂しい思いをさせないよう、家庭を整えることを忘れてはいけない。」と△さんに話したそうです。
△さんは、その言葉通り、人さまのため、という理由で家族を犠牲にすることなく、両方を大切に過ごしてきたそうです。
入院中の父に△さんの話をすると「ありがとう、ありがとう」と何度も繰り返していました。
私の知らない父の世界がたくさんあります。でも、父の生き方は心から尊敬しています。私も、そんな父に喜んでもらえるような日々を過ごしていきたいと思いました。
大変な思いをしながら、父の連絡先を探してくださった○さん、△さんに心から感謝しています。
保育主任
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