保育者の視点
2015年01月16日 金曜日
保育者は、毎日子どもたちの様子を記録に残しています。
記録するにあたっての視点は、子どもが関心を示していることや、熱中・持続して取り組んでいること、諦めずにチャレンジしていること・・・・・・など子どもたちの発達している瞬間や、表現を使ってコミュニケーションをとろうとしていること、皆の役に立てたり、責任を引き受けて、行動していることなどを中心にしています。
記録するに当たり、ふたりの保育者からそれぞれ別々の日にある質問がありました。A保育者は3~5歳児を担当しています。もう一人のB保育者は0歳児を担当しています。ですから、子どもの発達段階は全く違います。しかし、その質問内容は似たものでした。
子どもが、夢中になって取り組んでいる事があります。それは大人の目線からは、「その玩具は、そんな使い方をするものではない」と思います。でも、子どもたちが自分で考え、工夫し、発見し、発展させようとしていたので、止めませんでした。ただ、大きなけがにならないようにしっかりそばで見ていました。ルールと違ったことをしているのに、見守っていた事は大丈夫だったのでしょうか。
という内容です。
大人が決めたルールがいつも正しいとは限りません。子どもには限りない知恵と能力があります。大人には理解できない事に挑戦し、失敗も繰り返しますが、新しい発見もしてくれます。『失敗』という見方も大人目線です。
子どもの自発的な行動を止めずに、子どもの目線に降り、何を探究しようとしているのか、何を創造しようとしているのかを見守っていたこの二人の保育者の行動は、素晴らしかったと思います。
また、他の保育者たちも、『子どもにとって…』と自問自答しながら保育に取り組み、その気持ちを共有し確認し合います。時には、今回のように見守ることもあれば、これは子どもにとって不利益、と判断した場合は止める時もあると思います。
ただ、保育者の目線が、大人中心ではなく常に子どもの立場に立っていることは職員みんなが共通している事だと思います。
保育主任
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