子どもの時間 その2
2014年12月18日 木曜日
子どもの時間 その1で出てきた『最後のこれは僕が洗う』が原因で言い争いになった4歳児2名の男児の喧嘩の行方です。
それぞれ玩具を洗い、最後に洗いたかったもの・・・、それは大きなケースで、しかも大分泥がこびりついています。この洗い甲斐がありそうな大物をねらっていたようです。
まずA君が一瞬早くそのケースを手にし、洗い始めます。それを、今度はB君が「僕が洗おうと思っていたんだよ。」と大きな声で訴えます。
しかし、A君は聞いてくれず「僕が洗おうと思っていたんだ」と洗い続けます。B君は力でケースを奪おうとしますが、A君の方が力は強いのか、奪うことはできません。次にB君はA君の背中を何度か叩きます。悔しさを叩く事で表現しています。
そのパンチもB君の気持ちを動かすことはできません。
A君は、大泣きしながら感情を出し、「B君は嫌いだ」「あっち行って」など叫びます。
あまりの激しさにB君は「ごめんね」と言うのですが、もうその時はA君の怒りは収められず「ごめんね」に対する答えは「やだ!」でした。
互いに、思い通りにならないジレンマと戦いながら、何を学ぼうとしているのだろう・・・、と考えました。
A君は、相手を大きな声で脅かしたり、叩いても、自分の思い通りにはならない悔しさを経験しました。
B君は、相手の話をちゃんと聞いてあげないと、泣かせてしまったり、叩かれてしまう痛さを知りました。
子どもたちは、日々何度も何度もこんな経験を繰り返しています。
大人はどうしても、善悪をつけたくなったり、仲直りさせたくなりますが、子どもたちにとっては、自分たちなりで折り合いをつける方法を学ぶことが重要です。
この子ども同士の真剣な学びの時間を大切にしていきたいと思います。
保育主任
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