変わる家族・子育て・介護・仕事・地域コミュニティ②
2014年02月21日 金曜日
工業化時代のモデル家族も変化してしまい、夫婦と子ども2人ではなく、少数化、1人暮らしが増えていくのです。女性のライフコースの変化として、これまでは学校卒業して結婚までの短期就労し、家計補助的就労、専業主婦の保護政策、女性の就労は家計の補助が標準的で、職場でうまくいかなくても結婚に逃げ込めるという時代でした。現在では子どもが小学校に上がるまで待てない、夫の収入だけでは生活できないので保育園の待機児童問題が発生しています。幼稚園と保育園の一体化議論も進んでいるように、女性の社会進出における課題が多様化しています。
山形県の聞き取りでは男性40歳以上の独身者が急増し、後継者不足が課題になっています。ある33歳の農業後継者へのインタビューでは、妻に農業を強制しない、自分の好きな仕事を選択してよい、親との同居も強制はしない、と考えています。農家に嫁いだら夫婦で農家を継承するという固定観念は崩壊しているようです。
昨年のアンケートでは若い女性は専業主婦に憧れています。自分が働かなくても生活できる異性に巡り合えることを夢見ているのですが現実は厳しいのです。離婚率は横ばいですが、結婚する人が減少しているのです。1990年生まれの女性が50歳になった時、生涯未婚24%、既婚子なし14%、既婚子ども一人18%、既婚子ども2人33%、既婚子ども3人11%と予測しています。現在でも50歳の19%が未婚状態で新たな中年期問題が発生しているのです。
新宿区をはじめとして都心部のの単身化の問題にも参画しているのですが、新宿区では60%が単身世帯です。昭和時代には地方から20歳前に単身で上京し、学校や就職で過ごし、やがて結婚して家賃の安い場所へ移住していたのですが、今ではそのまま単身で高齢になっても新宿に留まっているのです。単身者の大きな課題として、日常的にコミュニケーション不足が起こり、うつ状態の人々が急増しているようです。
Posted in 前園長(11代)須田 益朗の実践ブログ