子ども・保育者相互主体の保育を学ぶ旅⑥
2014年02月18日 火曜日
仁慈保幼園の保育視察を終えて、さっそく翌日から園内で報告研修会を複数回行っています。同行した保育士がiphoneで現地撮影した動画を編集して、解説を交えながらの報告です。日本式大人主体の保育から子ども主体の保育へ転換し、さらに保育者の主体性も尊重しつつ、子どもと保育者の自発性の高まりがプロジェクト型保育になっていくのです。
この高次元プロジェクト型保育を進める保育者同士は「仕込み」として、一つのプロジェクトが発生する時やその後で保育者が集まって今後の展開を語り合うのです。それぞれの主体性、発想力や想像力を広げる連想ゲーム風ブレインストーミングで、保育展開仮想ひらめき・つぶやきをフローチャート状に記し、「見える化」する時間を大切にしている様子を報告しました。
参加職員からは、プロジェクト型保育の楽しさ・ワクワク感が伝わってきたのでやってみたい、進めるためには保育者間の語り合い・仕込み時間が重要性だと思った、子どもの主体性を大切にしようとするあまりに、子どもに任せてすぎて保育者は見ているだけになっていたのではないか、自分の保育を基本から見直さなければと思いました、子どもが発見した喜びや不思議さを感じている瞬間を見逃していたのではないか、子ども主体といいつつも自分の価値観で子どもを誘導していたのではないか、保育者同士が今後の展開をブレインストーミングしフローチャート化することで、自分以外の保育者の考え方が解り、相互理解が深まる良い手法だと思う、などの感想があがりました。
ある保育者は報告会の翌日から、今まで以上に子どもを観察し子どもが興味関心を示していることを見逃さずに保育をするようになりました。たとえば、磁石に興味のある子どもたちと磁石の不思議さを探求するために磁石を販売している店に子どもたちと出かけてみようというプロジェクトや、育子園周辺の地図作成プロジェクトも立ち上がり、子どもたちと街を歩いて探索活動を行い子どもがデジカメ撮影をして地図に書き込むなど、園の内外で行われる探索活動が始まっています。
Posted in 前園長(11代)須田 益朗の実践ブログ