子ども・保育者相互主体の保育を学ぶ旅⑤
2014年02月17日 月曜日
エプロンは汚れるからつけるではなく、エプロンは目的で使い分けるべきで、外遊びをしたエプロンで食事をするのはいかがなものでしょう、絵画制作用、食事用などに使い分けるべきです。スカートは保育者の立ち居振る舞いが整うから導入しています。走り回らない、衝立をまたがない、食事の介助・授乳時にあぐらをかかない、身を正すことができたら、ズボンをはいてもよくなるのです。
保育者のマナーも重要で、大人は大きな声を出さないこと、大人が大声を出すから子どもがもっと大きな声を出すのです。言葉は大切で、大きな声で言葉を投げつけることをしてはいけません。その人(保育者、子ども)に用があるならその人のそばに行って話せばよいのです。言葉をぞんざいに扱わないこと、声のトーンを抑えることが、徹底されています。
さらに保育者同士は○○先生と呼び合わないルールで、○○さんと呼ぶことになっています。先生と呼ばれるような自分たちではないという戒めが込められた約束事です。子どもの様子を振り返るビデオカンファレンスを行って保育者の所作ふるまいを振り返ったり、ロールプレイで保育場面を再現して反省することも大切です。
以上のように園長先生は園の理念や保育実践の決め事を解りやすく説明してくださいました。
園内は欧州の保育施設にいるかのような、ハイクウォリティな空間構成で、間接照明、木質豊かな備品、感性豊かなディスプレイなどに囲まれています。0歳児から6歳児まで平均23人程度の子どもたちがいるのですが、ざわつき感が全く無いのは驚きです。
視察の合間に昨年遷宮を迎えた出雲大社へ参拝しようという男3人プロジェクトが生まれ、レンタカーを借りて雪道を約2時間走りやっと到着しましたが、出雲大社周辺の積雪は10センチ、車中からの参拝となりました。
今回訪問した仁慈保幼園では3歳以上は異年齢で3グループ構成で、それぞれの保育室は独創的な遊び空間になっています。3グループの保育室の環境構成が同じでなくてよい、同じになるはずがない、それはそこにいる子ども集団も保育者もみんな違うのです。一人ひとりの個性や特性を大切にしていくとこのような保育空間になっていくこと、その独創的な空間は子どもと保育者で作られ、そして常に変化していく生き物です。
仁慈保幼園の保育を参考にして、子どもと大人が共に楽しめ、学べる、子ども・保育者相互主体の保育保育園造りを目指いしていきたいものです。
Posted in 前園長(11代)須田 益朗の実践ブログ