佼成育子園[こうせいいくじえん]-東京都杉並区

  • 佼成育子園 トップページへ
  • 佼成育子園 お問い合わせ
  • 報告書関係
  • 佼成育子園の理念
  • 佼成育子園のこだわり
  • 佼成育子園の給食
  • 佼成育子園から地域の皆様へ
  • 佼成育子園からのお知らせ
  • 佼成育子園について

佼成育子園前園長(11代)須田 益朗の実践ブログ
バックナンバー
  • 2014年3月
  • 2014年2月
  • 2014年1月
  • 2013年12月
  • 2013年11月
  • 2013年10月
  • 2013年9月
  • 2013年8月
  • 2013年7月
  • 2013年6月
  • 2013年5月
  • 2013年4月
  • 2013年3月
  • 2013年2月
  • 2013年1月
  • 2012年12月
  • 2012年11月
  • 2012年10月
  • 2012年9月
  • 2012年8月
  • 2012年7月
  • 2012年6月
  • 2012年5月
  • 2012年4月
  • 2012年3月
  • 2012年2月
  • 2012年1月
  • 2011年12月
  • 2011年11月
  • 2011年10月
  • 2011年9月
  • 2011年8月
  • 2011年7月
  • 2011年6月
  • 2011年5月
  • 2011年4月
  • 2011年3月
  • 2011年2月
  • 2011年1月
  • 2010年12月
  • 2010年11月
  • 2010年10月
  • 2010年9月
  • 2010年8月
  • 2010年7月
  • 2010年6月
  • 2010年5月
  • 2010年4月
園のこだわり

ソリューションフォーカスで変わるもの②

2014年02月28日 金曜日

ソリューションフォーカスは短期療法で問題解決できるアプローチで、たとえば夫婦問題でカウンセリングを受けたある夫婦は、50分のうちに24個もお互いの不平不満を言い合いました。最後にカウンセラーはこんな提案をしました。今日から2週間、相手をよく観察して「これはもっとやってほしい」と思うことを次回までに見つけ来てくださいと伝えました。

 

2週間後、なんと二人は手をつないで来所し、もう私たちにはカウンセリングは不要だと言ったのです。その夫婦はお互いを改めて観察しあい、たとえば夫が重い荷物を持ってくれていたこと、が見つかると他にも良い点がどんどん見えてきました。そして相手の話を聞けるようになったというのです。人間関係の課題は問題を掘り下げるよりも、できていることを見るという視点に変えることから未来が見えてくるというのです。

 

課題解決方法として一般的に用いられる分析手法は、不具合がある⇒その不具合の特定⇒その原因探求⇒解決方法の探索というふうに、課題の原因探究をしていきます。

ところがソリューションフォーカスの場合は、不具合がある⇒プラス思考のメガネをかけて考えてみる⇒どうなると良いと思うか、すでにできていることはなんなのか、すぐにできていることはなんなのか⇒解決行動を起こす、というプロセスです。

 

このように、悪いところを突き詰めて原因を探すことをしないというスタンスなのです。多くの課題の場合、原因探究をしすぎるとかえって問題を深めることがある、という理屈です。問題志向的な質問を繰り返すと、相手は責められてるようになる、このような場合は否定語を使っているからなのです。

 

「だめ」なことを見つけることが身についている組織や対人関係では、間違い探求になりがちです。機械やシステムは取り換えれば解決できまますが、同じ空間にいる人間関係はそうはいきません。自分から意識を変えること、現在の○を見つけると、今後どうなりたいか、今までできるていることは何か、すぐにできることはなにがあるか、なのです。

 

「問題について話し合えば問題が生まれる、解決について話し合えば解決方法が生まれる」という発想の転換です。

 

Posted in 前園長(11代)須田 益朗の実践ブログ

ソリューションフォーカスで変わるもの①

2014年02月27日 木曜日

今年度最後の東社協東京都青年経営者会主催の研修会は、「ソリューションフォーカス」で人間関係を向上していこうという視点です。プロゴルファーのメンタルトレーニングも携わったことのある講師さんです。とりわけゴルフはメンタルが大きく影響するスポーツ、パットで手が動かなくなるイップスが顕著例ですが、競技選手レベルの悩みでアベレージゴルファーには該当しない話ですが…。

 

さて、児童、障害、老人などの社会福祉事業に従事する職員の特徴は、奉仕の精神のある人、営利を目的にしていない人、給料よりも生きがいや働きがいを見つけている志の高い人たちです。

参加者がいだいている社会福祉法人のイメージは、真面目、柔軟な人たち、楽しい、子どもから学べる場所、社会福祉法人で働く人は大変だと社会の人は思っているのではないか、利用者が純粋な人が多い、一般企業では味わえない幸せ感を味わえる、閉鎖的、社会から見ると解らない法人、認知されていない業種、誰かのために働いている人たち、一般企業では目標は自己実現だが社福は人の喜びを自分の喜びとしている、昇給昇格等が一般企業と違う、営業マンは目標達成で処遇が上がるのに社福は違う、などでした。

 

ソリューションフォーカスは相手から学ぶこと、相手の気持ちを尋ねてから自分の意見を言う、相手の面目も立てること、何ができないではなく何ができているを話すことが基本的なスタンスです。自分の業務達成度合いを0~10点スケーリングの目盛で分析する場合に、例えば自己評価で6点だとすると、10点にするには何が足らないかという視点ではなく、すでに6点まで、できていること評価するのです。

 

このように自己と他者からもできていることを認められた人は、自発的に次のステップへ向上していくのです。これは、子どもの権利条約に基づく安心安定した環境にある子どもは、自発的に発達し学んでいくことと同様だと思います。

 

このように人と優しいコミュニケーションづくりを1980年代にアメリカのカウンセラー達が試行しました。2002年から欧州SOLのメンバーが組織開発への応用を始めました。2008年から日本でもJ-SOL活動が始まりました。

Posted in 前園長(11代)須田 益朗の実践ブログ

国際協力の実現へ

2014年02月26日 水曜日

東京大学大学院の新領域創成科学研究科の学んでいる学生さんが来園されました。聞きなれない学科ですが、理系と文系の融合に取り組んでいる学科だそうです。特に国際協力を先行されていて、とりわけアフリカの母親と日本の母親が果たす役割について調査研究依頼が目的です。

 

日本ができる、途上国開発、貧困削減、環境破壊、資源管理、国際政策協調、ガバナンスなど、国際協力に関連した数々の課題に直面しています。これらの問題について研究・教育を行い、 その解決方法や予防施策の具体的な提案をすること、実務マネジメント能力を備えたグローバル人材を育成し、社会に貢献することを目的としています。

 例えば、途上国において農業技術の普及がどうして進まないのかという問題については、専攻の教員は経済学、工学、農学、社会学、政治学などの多様な専門性を持ちつつ、フィールドワークに基づく学融合的な研究を行っています。そして、その成果を社会に還元するために、積極的に内外の政府機関、援助機関、企業と連携しています。

 

このようにグローバルなフィールドで活躍していきたいと語っていらっしゃる中で、旧ユーゴスラビアやアフリカ支援に出向いた経験があり、特定非営利活動法人ジェンの理念と活躍に感動されていました。育子園の法人本部では長年にわたって、会員信者が「一食(いちじき)を捧げる運動」を展開し、全世界の平和のために寄進しています。特定非営利活動法人ジェンにもその浄財を支援していますので、学生さんも法人本部の存在はよくご存知でした。

 

「一食を捧げる運動」では、三つの基本の精神を大切にしています。

【同悲】

一食を抜くことによる空腹感を通して、貧困や紛争下の人々の苦しみを自分の痛みとします。

【祈り】

苦境にいる人々の平和を祈ります。また、自分自身のいのちを見つめ、平和な社会に少しでも役立ちたいという願いを高めます。

【布施】

節食した分を財的な支援として、困難な状況下にある人々の応援に役立てます。また、貪りの心を振り返り、少欲知足の心を深めます。

 
 世界が平和になりますように
人のことを思いやる人がふえますように
まず私からやさしくなります (黙とう)

 

十数年前に旧ユーゴスラビアへ出張したことを、以前このブログでも紹介しました。当時10歳前後の子どもたちのサマーキャンプでお手伝いをしましたが、その子どもたちも20歳を超ええいることでしょう。

学生さんもベオグラードを拠点に、ジェンのプログラムに参加し長い内戦によって親を亡くし、傷心の子どもたちの支援をされたようです。このようなご縁に触れ、一人ひとりができる社会貢献を再考する日になりました。

P1040615

Posted in 前園長(11代)須田 益朗の実践ブログ

変わる家族・子育て・介護・仕事・地域コミュニティ④

2014年02月25日 火曜日

人間関係の悩みで深刻なのは家族関係が基本で仕事、経済、暴力、病気などへと関連しています。家族的圏域から放り出される男性の増加問題として、単身化は男性が先に進み、女性がその後を追っています。中年から初老の男性の実態把握が進んでいて、なかでも孤独・孤立死が大きな課題です。

 

身内との縁が切れた単身中年男性の増加、稼ぎ手の役割を果たせない男性の無縁化、ケアという社会資源の確保と公平な分担ができないできないまま、衰退していく社会、人とかかわる力、他者への気遣いとケアが衰退する社会は持続できないのです。千葉県常盤台団地では単身者の孤独・孤立死を防ぐために、見守り活動をしています。単身者の多くは、リストラで仕事が無くなり、家族と離縁し、病気になり最後を迎えるのです。このように中年期の単身が日本のこれからの大きな課題になっているのです。

 

社会から孤立しないためにはケアが大切、声をかけてくれる、挨拶をしてくれるという簡単なことで孤立を防げるのです。男性は自ら挨拶しないなど、孤立する可能性が高いようです。人と交わる力が備わっていない若人たちが中年期を迎えると、結婚し家族を持つことができるのでしょうか。家族以外の人と交流の無い割合が多い国はOECDの中で日本が断トツです。

 

日本人の心の矛盾した状況として、家族の古い心苦し関係から解放され、自由を謳歌したい、しかし孤独でいることは寂しい、暖かい関係に囲まれていたいと考えています。再生産とケアの変容として、家族の特徴は子どもを産む、育てる、病気や高齢者の看病や介護、心のよりどころとしての家庭づくり、団欒・気配り・気遣い、身内の絆を維持し心の支えやよ拠り所、人々の全生活を丸ごと引き受ける場所、帰属する場所、子育て・介護を女性に負わせてきた社会のリスク、変容する家族と共に衰退、

 

荒川区では、町内会活動が活発に行われていて、子どもの貧困防止条例をつくり、荒川ハピネスを独自に造りました。木造2階建ての1階で子育て支援場所にして、2時間500円で子どもを預かる事業を始めています。約100人のボランティアのうち50人は都市大学東京の学生、区民50人は60歳以上の方々です。高齢者は乳児を心置きなく抱っこできると喜んでいます。核家族ではできないことを地域の方々が子育てを分担しているのです。ファミリーサポート協力員も60歳以上の方が多く、人の面倒を見ようという下町人情が残っているので上手くいっているようです。

 

横浜のドリームハイツでは、専業主婦が先導して保育園、介護施設、カフェ、レストランまでつくりました。ケアという手段が家族に留まらずに地域でケアしていく時代なのです。この事例のように育子園の近くにも老若男女が集える場所を作ることで地域の活性化になることでしょう。

P1040371

Posted in 前園長(11代)須田 益朗の実践ブログ

変わる家族・子育て・介護・仕事・地域コミュニティ③

2014年02月24日 月曜日

1970年代は女性の専業主婦化がピークに達した時代でしたが、現在の女性のライフコースとして、専業主婦19%、両立30%、再就職33%です。定まらない女性の生き方として、母親は短期間勤めて家庭に入った成功体験を娘に押し付ける、社会変化に気づかないのです。娘の学業成績への関心は大ですが、就職となると結婚が大事に変貌します。生活文化の継承、伝承が無い時代になってきています。将来への暮らしの不安を抱える心の不安を抱えた若者が増えているのは親世代からの継承がないことです。

 

社会の一員として自分には何ができるのかという発想が弱いのも若者の特徴です。放送大学に入学する社会人の中には臨床心理を学びたいという人が急増している背景には、職場での人間関係が課題で学びたいというのです。

結婚相手と価値観が共有化でき、家事をやってくれること。男性が女性に対する条件は、可愛い、家庭的、賢い、体重が軽い、女性が経済力を持っていること、です。

 

今は男性が結婚しにくい時代、就職できない、結婚できない、居場所が無いという、このような社会は衰退していくのです。あらゆるつまらない労働、人間がしなければならない「当たり前」の労働から、若い女性たちが総撤退を始めているのです。子育てからの撤退は未婚、子どもを持たないという選択を始めています。これらの背景は、グローバル化に伴う人々の二極化、低所得層の増加と中所得者の減少です。

 

厚労省が始めた「よりそいホットライン(℡:0120-279-338)」は24時間運営しています。3.11から2年以上が経過し、被災者が抱える問題が変化していくのを見据えて解説しました。一日3万~5万件のコールがあり、全国1000人の方がローテーションで運営し、緊急性が高い場合は現地へ出向きます。さまざまな理由で社会から排除された人々、生活困窮者、40代からの電話が多い、20~30代の若年層の生活貧困者が多い、悩みを抱えて孤立している若年者が多い、「日本は壊れている」ことを痛感していると分析しています。

P1040623

Posted in 前園長(11代)須田 益朗の実践ブログ

変わる家族・子育て・介護・仕事・地域コミュニティ②

2014年02月21日 金曜日

工業化時代のモデル家族も変化してしまい、夫婦と子ども2人ではなく、少数化、1人暮らしが増えていくのです。女性のライフコースの変化として、これまでは学校卒業して結婚までの短期就労し、家計補助的就労、専業主婦の保護政策、女性の就労は家計の補助が標準的で、職場でうまくいかなくても結婚に逃げ込めるという時代でした。現在では子どもが小学校に上がるまで待てない、夫の収入だけでは生活できないので保育園の待機児童問題が発生しています。幼稚園と保育園の一体化議論も進んでいるように、女性の社会進出における課題が多様化しています。

 

山形県の聞き取りでは男性40歳以上の独身者が急増し、後継者不足が課題になっています。ある33歳の農業後継者へのインタビューでは、妻に農業を強制しない、自分の好きな仕事を選択してよい、親との同居も強制はしない、と考えています。農家に嫁いだら夫婦で農家を継承するという固定観念は崩壊しているようです。

 

昨年のアンケートでは若い女性は専業主婦に憧れています。自分が働かなくても生活できる異性に巡り合えることを夢見ているのですが現実は厳しいのです。離婚率は横ばいですが、結婚する人が減少しているのです。1990年生まれの女性が50歳になった時、生涯未婚24%、既婚子なし14%、既婚子ども一人18%、既婚子ども2人33%、既婚子ども3人11%と予測しています。現在でも50歳の19%が未婚状態で新たな中年期問題が発生しているのです。

 

新宿区をはじめとして都心部のの単身化の問題にも参画しているのですが、新宿区では60%が単身世帯です。昭和時代には地方から20歳前に単身で上京し、学校や就職で過ごし、やがて結婚して家賃の安い場所へ移住していたのですが、今ではそのまま単身で高齢になっても新宿に留まっているのです。単身者の大きな課題として、日常的にコミュニケーション不足が起こり、うつ状態の人々が急増しているようです。

 P1040627

Posted in 前園長(11代)須田 益朗の実践ブログ

変わる家族・子育て・介護・仕事・地域コミュニティ①

2014年02月20日 木曜日

「変わる家族・子育て・介護・仕事・地域コミュニティ」がテーマのセミナーに参加しました。とりわけ女性の役割が変わると職場が変わり家族が変わり地域が変わるという連鎖が生じます。平成になってからの変化は凄まじい勢いで加速しています。2050年を想定して会議を行っているのですが、討議しているメンバーもこの世にいないのです。2030年だと現在を引きずられた暗い展望ですが、2050年になると全く違う未来が描かれるようです。

 

男女、年齢、という考え方も相当程度変わっていくでしょう。全員参加型の社会に変化していくのです。そのための条件整備が必要ですから、今の内から準備を進めておくことが必要です。

変貌する家族の変容は、日本では単身化が進んでいます。1960年代1980年代前半の工業化の時代では、男性稼ぎ手モデルの変容です。不家族化の時代の幕開けで、伝統的な家族という形態が崩壊し始めてきました。祖父母と夫婦と子どもという大家族から核家族化へ変化していったのです。工業化に伴いサラリーマン家庭が増え、専業主婦となった女性は家事と育児をになうことになりました。夫の賃金が上昇する中で、家族の関心事は子どもの教育への過熱したのは1980年代でした。現在の韓国での受験競争は当時の日本を思い出させます。

 

工業化時代に完成した社会政策の特徴は、国が社会保障制度を支えるというのではなく企業の社会保障で支えるという日本独特の制度へと変化していったのです。欧州などではこの部分を国が責任を持っているのです。リタイアした日本人が東南アジアに移住しているのですが、その中には非婚化の男性が多く、現地の人と結婚するケースも増えています。

P1040628

 

Posted in 前園長(11代)須田 益朗の実践ブログ

子ども・保育者相互主体の保育を学ぶ旅⑦

2014年02月19日 水曜日

P1040587プロジェクト型保育の実践手順として、子どもが関心を持っていることを保育者がキャッチする⇒その後の展開を保育者同士で予測しフローチャートで見える化してみる⇒保育者はきっかけになるヒントをさりげなく子どもに提供する⇒それに反応するかどうかは子ども次第⇒保育者が予測した展開に進むこともあり予測を超えた方向へ進むこともある⇒子どもの発想もフローチャートに書き込む⇒展開を振り返る。

 

このようにプロジェクト型保育の基本は、子どもを子ども扱いしないこと、大人と同等の権利を有していること、子どもが興味・関心を持ったことを保育者と共に探求・達成しようとすること、保育者だけで達成できない場合は保護者や地域の人も活用する、地域に出て探索することもあるなど、とことん子どもと楽しむことを保障する保育です。

 

日本式一斉保育を行っている園では、保育者が決めた年間保育計画、月間保育計画、週間保育計画どおりに子どもをコントロールする保育を行っていますから、プロジェクト型保育は理解しがたいかも知れません。日本式一斉保育から脱却し、子ども主体の保育へと転換し園ならプロジェクト型保育の凄みが十分すぎるほど理解できるでしょう。子ども主体の保育がエベレストのベースキャンプだとすると、子ども・保育者相互主体の保育はエベレストの頂上と言えるでしょう。

 

P1040474子どもの言動は保育者の思いどおりになるはずがないのに型にはめようと保育者・子ども共に「辛い日々」を送っている園も日本にはあるようです。プロジェクト型保育は子どもと共に作り上げる保育ですから、保育者・子ども共に「楽しくワクワクする日々」を過ごせるのです。今日はどんな保育が展開されるのか、ワクワク・ドキドキする保育者と子どもたちがいる園が日本にも広がっていくといいと思います。

Posted in 前園長(11代)須田 益朗の実践ブログ

子ども・保育者相互主体の保育を学ぶ旅⑥

2014年02月18日 火曜日

P1040502仁慈保幼園の保育視察を終えて、さっそく翌日から園内で報告研修会を複数回行っています。同行した保育士がiphoneで現地撮影した動画を編集して、解説を交えながらの報告です。日本式大人主体の保育から子ども主体の保育へ転換し、さらに保育者の主体性も尊重しつつ、子どもと保育者の自発性の高まりがプロジェクト型保育になっていくのです。

 

この高次元プロジェクト型保育を進める保育者同士は「仕込み」として、一つのプロジェクトが発生する時やその後で保育者が集まって今後の展開を語り合うのです。それぞれの主体性、発想力や想像力を広げる連想ゲーム風ブレインストーミングで、保育展開仮想ひらめき・つぶやきをフローチャート状に記し、「見える化」する時間を大切にしている様子を報告しました。

 

P1040520参加職員からは、プロジェクト型保育の楽しさ・ワクワク感が伝わってきたのでやってみたい、進めるためには保育者間の語り合い・仕込み時間が重要性だと思った、子どもの主体性を大切にしようとするあまりに、子どもに任せてすぎて保育者は見ているだけになっていたのではないか、自分の保育を基本から見直さなければと思いました、子どもが発見した喜びや不思議さを感じている瞬間を見逃していたのではないか、子ども主体といいつつも自分の価値観で子どもを誘導していたのではないか、保育者同士が今後の展開をブレインストーミングしフローチャート化することで、自分以外の保育者の考え方が解り、相互理解が深まる良い手法だと思う、などの感想があがりました。

 

ある保育者は報告会の翌日から、今まで以上に子どもを観察し子どもが興味関心を示していることを見逃さずに保育をするようになりました。たとえば、磁石に興味のある子どもたちと磁石の不思議さを探求するために磁石を販売している店に子どもたちと出かけてみようというプロジェクトや、育子園周辺の地図作成プロジェクトも立ち上がり、子どもたちと街を歩いて探索活動を行い子どもがデジカメ撮影をして地図に書き込むなど、園の内外で行われる探索活動が始まっています。

 

 

Posted in 前園長(11代)須田 益朗の実践ブログ

子ども・保育者相互主体の保育を学ぶ旅⑤

2014年02月17日 月曜日

P1040528エプロンは汚れるからつけるではなく、エプロンは目的で使い分けるべきで、外遊びをしたエプロンで食事をするのはいかがなものでしょう、絵画制作用、食事用などに使い分けるべきです。スカートは保育者の立ち居振る舞いが整うから導入しています。走り回らない、衝立をまたがない、食事の介助・授乳時にあぐらをかかない、身を正すことができたら、ズボンをはいてもよくなるのです。

 

保育者のマナーも重要で、大人は大きな声を出さないこと、大人が大声を出すから子どもがもっと大きな声を出すのです。言葉は大切で、大きな声で言葉を投げつけることをしてはいけません。その人(保育者、子ども)に用があるならその人のそばに行って話せばよいのです。言葉をぞんざいに扱わないこと、声のトーンを抑えることが、徹底されています。

 

P1040508P1040467さらに保育者同士は○○先生と呼び合わないルールで、○○さんと呼ぶことになっています。先生と呼ばれるような自分たちではないという戒めが込められた約束事です。子どもの様子を振り返るビデオカンファレンスを行って保育者の所作ふるまいを振り返ったり、ロールプレイで保育場面を再現して反省することも大切です。

 

以上のように園長先生は園の理念や保育実践の決め事を解りやすく説明してくださいました。

 

園内は欧州の保育施設にいるかのような、ハイクウォリティな空間構成で、間接照明、木質豊かな備品、感性豊かなディスプレイなどに囲まれています。0歳児から6歳児まで平均23人程度の子どもたちがいるのですが、ざわつき感が全く無いのは驚きです。

 

P1040564視察の合間に昨年遷宮を迎えた出雲大社へ参拝しようという男3人プロジェクトが生まれ、レンタカーを借りて雪道を約2時間走りやっと到着しましたが、出雲大社周辺の積雪は10センチ、車中からの参拝となりました。

 

今回訪問した仁慈保幼園では3歳以上は異年齢で3グループ構成で、それぞれの保育室は独創的な遊び空間になっています。3グループの保育室の環境構成が同じでなくてよい、同じになるはずがない、それはそこにいる子ども集団も保育者もみんな違うのです。一人ひとりの個性や特性を大切にしていくとこのような保育空間になっていくこと、その独創的な空間は子どもと保育者で作られ、そして常に変化していく生き物です。

 

仁慈保幼園の保育を参考にして、子どもと大人が共に楽しめ、学べる、子ども・保育者相互主体の保育保育園造りを目指いしていきたいものです。

Posted in 前園長(11代)須田 益朗の実践ブログ

Pages: 1 2 Next
  • 報告書関係
  • 佼成育子園 お問い合わせ
  • 佼成育子園 トップページへ
このページの一番上へ
立正佼成会附属 佼成育子園
〒166-0012 東京都杉並区和田1丁目16番7号 TEL:03-3381-0398 グリーンFAX:050-3737-1849
http://www.kosei-ikujien.jp/ E-mail ikujien@iris.ocn.ne.jp
Copyright (c) Kosei ikujien. All Rights Reserved.