冬のソウル
2014年01月22日 水曜日
韓国ソウルを訪問しました。日中の最高気温が氷点下でしたから、東京の冬は春のようなものです。寒いという表現より痛いという感覚、以前スキーで体験した山形蔵王頂上のマイナス23度には及びませんでしたが相当な寒さです。ソウル中心街の明洞は東京の繁華街と見間違う町並みですが、寒空の露店では冷えたザクロジュースやいわゆる韓国風B級グルメ店から立ち上る湯気に人だかりができていました。夕刻にはNソウルタワーに登って展望台から首都ソウルを一望しました。天気の良い日は仁川(インチョン)の近海、北朝鮮の開城(ケソン)にある松岳山まで見渡すことができるそうです。
初乗り300円のタクシーで「景福宮」の見学にもへ行ってみました。ここは1395年に建てられた最古の王宮で、勤政殿の背後に見える山々を眺めながら、修正殿、慶会楼などが続きます。ハングル文字で表記していないのはそれ以前に建立された建物群だということでしょう。とにかく広大な土地に建てられた数々の建物から、栄華王室の暮らし向きがしのばれます。
同敷地内にある国立民族博物館も見ごたえある施設で、韓国の方で日本大学で学んでいた日本語通訳ボランティアさんが広い館内を丁寧に説明してくださいました。展示物はハングルの起源や漢民族の風俗風習、日常生活や一生における儀式などに関する展示品は10万点を超えているそうです。子どもが生まれた家の飾り物、百日目を祝ったり、一歳の誕生日を盛大に祝うなど、子どもの成長を祝う習慣は日本と似ています。
段栄羽は20歳に冠礼を、女は15歳の時に笄礼という成人式を行うことで大人として認められ、婚礼により家庭を形成した。さらに男性は科擧という試験に受かり官職に就き、女性は家内を取り仕切ることが重要な義務だと考えられていたそうです。家族の死による悲しみは三年喪という喪礼のしきたりで克服し、亡くなった人は祠堂に祀って、祭祀を行うことで子孫の繁栄と親族の和合を図っていました。
育子園の法人本部では、ソウルと釜山に拠点を設置し、日本・中国・韓国の宗教者が一堂に会して平和な社会を創っていく取り組みや、韓国慶州にある先の戦争後日本に帰国できない日本人妻を受け入れている「慶州ナザレ園」への支援を地道に行っています。
Posted in 前園長(11代)須田 益朗の実践ブログ