母国語に適した変化
2014年01月14日 火曜日
乳児の言語に対してのまとめとして、
① ことばの獲得の始まり…乳児は言語獲得に基本的な聴覚機能を備えて生まれ、出生以前から音声学習を行っています。
② 母語の音を聞き取る力の発達…乳児の音声知覚は生後約1ヶ月の間に、言語に依存しない普遍的なものから、自分の母語の音声体系に最も適したものへと変化します。
③ 乳児への語りかけ…対乳児音声や育児語による語りかけ特徴や、養育者とのやり取りにおける応答性、社会的関わりが言葉の発達をサポートします。
おおむね2歳までは、女児の方が言語発達は早いというのも認識しておくと大人が焦らなくてよいでしょう。
「赤ちゃん学」が注目されていますが、それは客観的に赤ちゃんを測定する実験手法が確立され脳科学・早期教育の隆盛を背景に、より良い保育・教育現場から、子どもにとって大切なことを検証する必要性があるからです。赤ちゃん学では、赤ちゃんで科学しようという発想が10年前から機運が高まっています。人間の心のメカニズム解明のために、初期状態・乳児に注目し、客観的な手法を持敷いてい科学的視点から分析しています。保護者が子どもへの過剰な期待、関心が高まっていますから、保育者も経験値ではなく発達に関して常に学び直していくことが大切なことです。科学に裏打ちされた、赤ちゃんという存在のとらえ方を知ることが重要になってきます。
言語獲得は不思議なもので、人間は高度な認知機能で人間は生後わずか数年のうちに自在に言語を操るようになります。人間は共感を目的に言語発達が促されますから、とりわけ乳児の言語獲得能力は顕著で、年齢を重ねるほどに第二言語を習得する能力は低下しますが、早期第二言語取得に大人が一生懸命になることは効果的ではないようです。
Posted in 前園長(11代)須田 益朗の実践ブログ