人類がやったことのない子育て方法
2013年12月25日 水曜日
本来、子どもは群れで遊び、家の手伝いをして心身ともに育っていきました。農業社会では仕事時間は自分で決められましたが、工業社会になってからは時間通りに「働かされる」ようになっていきました。脱工業社会になってきた現代は、PCに縛られる社会、どこでも仕事ができる社会、24時間世界と繋がれる社会へと様変わりしています。たった数十年間の間にこれだけの激変させたのですから、祖父母親子間の価値観がすれ違うのは当然です。
都市化、清潔化も加速化しています。神奈川県にある保育園は、園庭が狭く1.5㎞先の公園まで遊びに行っていますが、そこまで歩くのを嫌がる子どもが増えてきました。その理由は道中が楽しくない道、寄り道をしたくなるような道が無くなってきたのです。子どもは公園に行くのと同じように変化のある道路を歩くのが楽しいのです。
都市化された街区は一義化され、子どもが楽しいと思う空間ではなくなっています。横浜のある地域で1960年と1975年の地図を重ね合わせてみると、子どもが自由に遊べるスペースが激減していったのです。都市化は蚊やハエなどを発生させない、清潔を求めることです。約30か国を旅して感じることは、日本の特に都市部の清潔感は特質モノ、だということです。
その結果として、子どもは決して望んでいない現在の子育て方法が発生してしまいました。室内化、過干渉化、言語主義化、成果主義化などでしょう。清潔な部屋の中で、見張り、大人目線で言い聞かせ、結果を求める子育てです。これは子どもの権利条約に反し、子どもが自ら発達しようとするのを妨げている大人都合の子育てですが、どんな結果をもたらすのでしょう。
Posted in 前園長(11代)須田 益朗の実践ブログ