杉並区の保育展望③
2013年12月11日 水曜日
3歳児問題の受け皿として期待している私立幼稚園の長時間預かり保育は、わずか3園100人規模に留まっています。幼稚園に対する長時間保育補助金制度を充実しなければ解決できない課題です。杉並区独自の子供園を見学する保護者の多くはいわゆる習い事形式の教育をして欲しいというニーズがあります。乳幼児の教育は保育の中で遊びを通して自発的に学んでいくもの、それが最も子どもの発達を促すことですと伝えているそうです。
平成26年度、区立西荻北保育園の0歳児募集停止しますが、理由は1歳児枠確保のためということらしいのです。ところが実態は0歳の希望者が多く、7月の見学者9人のうち0歳希望が5人もいるのになぜ募集停止したのか、区の保育課は待機児童は1歳が多いと分析しているのですが、1歳9人入園のうち8人は育休切り上げて0歳で他施設に預けていた人だったという事実があり、常に現状把握と認識にギャップを感じています。0歳児保育には多額の費用が掛かりますが、1年間育児休業を取得できない貧しい労働環境がこの国にある以上いたしかたないのです。
どうしても保育が必要な子どもを最優先して入園できるようなシステム改善をしてく必要性があります。とりわけ、虐待、DV、貧困、など家庭環境には指数を加算していくことが急務です。
殆どの市区町村ではすでに保育ニーズ調査が完了していますが、杉並区はこれから着手します。どれだけのニーズがあるのか、保育制度は今後どうなるのか、国は幼稚園型認定こども園へ移行させたいと考えていますが、杉並地域の正確な現状分析を行って方向性を導き出していくことになります。
Posted in 前園長(11代)須田 益朗の実践ブログ