杉並区の保育展望②
2013年12月10日 火曜日
杉並区では保育ニーズ調査を的確に捉えるためのシステムを構築しているところで、子育て中の当事者、保育施設事業者、学識経験者の参画を得て「杉並区版子ども・子育て会議」を立ち上げました。待機児童解消加速化プランとして、国は新制度本格実施を待たずに加速化プランを行います。平成25、26年で20万人分の保育需要を集中的に整備できるように、国が万全な支援を行うものです。さらに平成27年から29年でプラス20万人分も追加整備をします。
それには保育施設で働く保育士の処遇改善をセットで考えなければなりません、給与等処遇改善を継続的に行っていくことを要望します。常勤・非常勤の保育士資格取得の支援、小規模保育施設に対する補助制度も活用し、幼稚園の長時間預かり保育に対する取り組みも促進していきます。同時に認可を目指す認可外保育施設に対しても必要な支援を行います。
杉並区版待機児童愛作緊急推進プランの上方修正として、杉並区内4月の待機児童285人、東京都全体の待機児童数が3年ぶりに増加し、区部で増加数が一番多いのは杉並区でしたが、現在は世田谷区が最多数になっているようです。平成26年4月の就学前人口は500人増加し23,200人と見込んでいます。30歳代女性の出生者数が若干ですが増加しているのが主因です。
ただし6歳になるまでに区外に転出する子ども数は転入数を上回っています。就学前人口のうち保育需要は35.1%で、8,143人の保育需要数が見込まれます。緊急推進プランでは685人増員でしたが、追加整備で315人を上乗せします。来年度までに認可保育園定員516人増、区保育室265人増、東京スマート保育・認証保育所184人増、家庭福祉員9人増、私立幼稚園預り保育20人増を計画しています。
今後とも保育の充実、働く保護者を支援することは時代が求めていることなので真剣に取り組んでいくことになっています。このような量的増加と両輪で考えていかなければならないのは良質な環境の確保です。とりあえず0~2歳児の待機児童減少を主眼に置いた2歳児までしか入園できない杉並区保育室数によって、3歳児の受け皿が不足しています。
Posted in 前園長(11代)須田 益朗の実践ブログ