明治時代の14時間労働
2013年12月05日 木曜日
子どもの発達学習会(5,6歳児の発達過程)に参加しました。日本のワークライフバランスの課題は先進国の中でも顕著ですが、労働日と休日という概念がうまれたのは、イギリスで海水浴が始まったころからだそうです。人間はいつから海水浴を楽しむようになったかという研究をしている方の研究によると、フランス革命、産業革命で都市部に人口が集中し、曜日で仕事が決まり労働日と休暇がハッキリしてきました。そしてバカンスという発想が生まれ、山や海で楽しむようになりました。明治時代、日本の製紙工場職工の労働時間は14時間で7時から働き、昼ご飯は時間はたった5分間、夕食は20分、21時まで働いていたそうです。
日本は小学校・中学校が義務教育ですが、0~6歳も無償にして後期中等教育(高校)と世界一高い大学の学費も無償化することが議論されています。
幼児期後期の発達では、右手と左手を切り替えられるように、自分と相手との関係において粘り強く関わる力がついてきます。これは幼い自己の形成から自制心が発達し、新しい力の誕生です。特に年長では仲間での価値の共有が顕著になります。自分の友達とその友達とのつながりも認められ、集団が形成されていく時期です。
また、家庭と保育園の他に友達の家や公園などを行き来したりできるようになります。絵画の面でも自分と友達を描がき、手指の動きや表情も再現しながら、太陽が登場し風景を描く力が養われていく時期です。そのためにも外遊びを十分に行うことが大切で、その活動で印象に残ったことなどを描いていくようになります。
さらに過去・現在・未来や小・中・大、縦・横・斜め、前・後ろ・横、強・中・弱などの空間的、時間的三次元が解るようになっていきます。園生活での時間の流れや変化への対応できるようになるのもこの時期です。生活のルールを守ることによって、皆が気持ちよく過ごす心地よさが解り始めます。当番活動やグループ活動などを責任を持ってやろうとしたり、やることの意義が解ってきます。自分たちのことを自分たちでするころで自身が持てるようになってきます。
同じサイズの積み木を5個積んで、1つは5つをまっすぐ積み、もう一つはジグザグに積んでみます。4歳に「どっちが高い」と問うと、どちらかを指さしますが、5歳児になると同じくらいという答えが返ってくるようになります。
系列円描画臨床では、3歳児は大と小の二次元ですが、4歳児に小さい○から大きな○になるように7つ並べて描かせてみてもその通りには描けないようです。
Posted in 前園長(11代)須田 益朗の実践ブログ