歩ける子どもを散歩カーに乗せて
2013年11月26日 火曜日
杉並区独自基準の区保育室は杉並区直営と民間委託の2種類があります。いずれも子どもの入退園が頻繁で、新年度には半分の子どもが入れ替わるほどですから、子どもたちが生活に慣れるのに時間がかかっています。保護者はフルスペックの認可保育園へ入園希望ですから、区保育室に通いながら転園を考えています。
保育室には園庭が無いので、公園に出かけることが多いのですが、幹線道路沿いにある保育室では交通事故を防ぐために歩ける子どもも散歩カーに乗せざるを得ません。保育関係者以外が見れば、散歩カーに乗っていても散歩しているように見えるでしょう。しかし歩ける子どもをあえて乗せなければならない道路環境、歩くのが目的の散歩が保障されない現状を放置しておくのはいかがなものでしょうか。
高円寺地域では、数園で蚕糸の森公園に年長児が集合して「いち、に、さん、し(蚕糸)で、遊んじゃお~!」というイベントを行いました。サッカー、うんてい等、子どもたちは他園の子どもたちとすぐに仲良くなっていました。認可園と保育室同士の関わりや小学校の校庭を使用することで、小学校入学した時にスムーズに移行ができると思います。
若手職員の交流会を開いている地域もあります。7園から30歳位までの職員が集まって、日々の保育課題を話し合うことで、公私立分け隔てなく保育の質を高められると思います。
ある園では毎週第3木曜日に園庭解放を行っています。近隣にマンションの1室で家庭福祉員保育の定員9人が新設されました、庭が無いので園庭解放等で交流を深めています。災害時の連携もしていくことを確認したり身体測定もしてもらっています。
待機児童対応として始まった保育室では、園庭が無いので雨が降ってもレインコートを着て児童館へ出かけています。温かい人柄の地域ですから、挨拶をしてくれたり、珍しい花の名前を教えてくれます。近隣の保育園に身長・体重測定に通ったり、行事に参加させてもらったりと行ききが自然と出来るようになりました。
地域で繋がっていくというテーマで地域ごとの話し合いが行われました。育子園の地域でも今年度中に公私立保育園5園の年長が集まって、園対抗リレーやゲームなどをやってみようという提案がありました。また、男性保育士が1人しかいない園もあるので、男子会を開いて情報交換や保育実践の向上をすることになりそうです。
いままでの地域別懇談会は約10園のグループ討議でしたが、参加地域が広いこともあり全体で何かしようというところまで話し合いができませんでした。今回は半数の園に細分化しましたから、より具体的な取り組みができて効果的だと感じました。年長が集まるイベントの他にもA~E保育園の年長もしくは年中が、A園はB園へ、B園はC園へ…、E園はA園で過ごす日を設定し、訪問することで保育者も他園を見学できて保育実践を学び合えると思います。
Posted in 前園長(11代)須田 益朗の実践ブログ