仏教保育園訪問①
2013年11月18日 月曜日
東京都仏教保育協会主催の保育園視察研修に参加しました。訪問したのは昨年開園したばかりの大田区久が原にある保育園です。山手線五反田駅から東急池上線蒲田行に乗り換え、多摩川方面に向かう電車に乗ります。池上線は総延長約10㎞、池上本門寺参拝客のために蒲田と池上間が運行されたのが発祥だそうです。
久が原駅舎は線路の両側に独立していて、蒲田方面駅舎と五反田方面駅舎間は、踏切を渡って移動する構造です。駅から昭和時代の香りが残る商店街を歩いて約7分で保育園が見えてきました。
設置母体は宗教法人立の保育園で、数年前に大田区が新しく園を開園するために各私立保育園に対して公募をしました。当初は宗教法人立でも可という話で開園準備を進めていましたが、社会福祉法人でないと認められないということになり、急きょ社福の申請をして開園にこぎつけたそうです。一般的に社福取得には3年程度はかかるようですが、行政の後押しもあり1年弱で立ち上がったのは驚きです。
以前に区立保育園があった場所に新設した園で、区出張所が併設され建物設計施工は全て大田区スタイルです。区立保育園に通っていた子どもたちは移転先の園に全員移動したので新設園として園児募集をしましたので、私立園の保育理念に賛同した方々が入園希望をしたという点では非常に運営しやすかったと思います。
特に都市部において幼稚園、保育園、学校、病院等、人が集まる場所は迷惑施設とされ、近隣対応に神経を気を使っています。園に対するクレーム日常茶飯事ありますが、この園でも保育理念に照らし合せ、なっとくできることは取り入れ、改善するようにしています。クレームは相手都合の内容も含まれていますから、受け止めることはしますが全てを受け入れることはどの園・法人でもできません。
同じ仏教保育を行っている仲間として、大田区に仏教保育園理念がひろまることは大きな意味があると感じました。一方で区が設計施工した建物に従って保育運営を行うという点では保育実践上での使い勝手や運営上のご苦労があると感じました。杉並区でも公設民営化を進める中で、区が建物を建てた事例を検証すると、現場のニーズ把握がなされず新築後すぐに改修工事を行った事例がほとんどですから、無駄な出費やストレスを与えるような同じ失敗は繰り返さない改善策を講ずべきです。
Posted in 前園長(11代)須田 益朗の実践ブログ