佼成育子園[こうせいいくじえん]-東京都杉並区

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園のこだわり

杉並メディア研究会

2013年11月29日 金曜日

杉並区立天沼小学校で杉並メディア研究会が開かれました。今回はICTを効果的に取り入れた授業の実践として、日野市立日野第八小学校の事例が発表されました。伝える授業から理解しやすい授業から子ども一人ひとりの志向をICTを使って深めていこうとしています。杉並区内の学校も教員一人に一台のパソコンが普及していますか、今後は第二ステージとして拡がりを見せていくようです。

 

前年度まで和田小学校に勤務していた先生が、日野へ転勤して5年生の担任をしています。教育の情報化、一人1台のタブレットもしくはパソコンを活用していきます。意見の交流が活発になる、必要な資料を自分の手元でできる、写真やメモ機能を活用して観察ができる、などのメリットがあります。しかし、タブレットが無い学校もあります。

 

児童の必要感はどんなものでしょうか、本来のあるべき姿は、何かの目的がありそれを補完するための手段・ツールとしてのパソコンなのに、そちらが主になってはいけません。使わされるICTから使いこなすICTへステップアップしていくべきです。

 

そのためにはデジタルありきではなくて、アナログとデジタルの特性を把握していきます。表現活動プレゼンテーションにおけるデジタルとアナログにつてい考えてみます。プレゼンに必要な5要素は、①表現力 ②視覚化 ③文字情報 ④独自性 ⑤説得力、です。これを踏まえてデジタルとアナログを比較してみると、デジタルの特徴は圧倒的な写実性、見やすさ、作業の効率化です。デメリットは操作技術の必要性、専用機器が必要、微妙な表現がしにくい、ことなどです。

 

アナログの特徴は、誰でもできる、個性が出やすい、細かいニュアンスも表現可能、デメリットは完成度の差が大きい、時間がかかる、正確に伝わりにくいなどです。

ICTは表現活動を豊かにするかというと、自己表現の皮相化が起こりやすいので、内容が薄い、テンプレートに従うと個性が出にくいなどです。

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Posted in 前園長(11代)須田 益朗の実践ブログ

加賀屋の従業員用保育園は30年前から

2013年11月28日 木曜日

働く女性を支援する企業の取り組みの一例として、

㈱日立製作所では、女性がライフイベントに左右されずに働き続けられる取り組みとして、産休前・復職支援セミナー、育児短時間勤務は6~7時間、休業中にパソコン・ipadを支給し孤立感緩和、飲みにケーション参加OK、男女ともに働き方を見直すワークライフ・マネジメント月間設定、事業所内託児室運営などに取り組んでいます。

 

㈱ローソンでは、育児・主婦体験を活かした職場復帰システム「スマートウーマン推進プロジェクト」で、ワーキングマザー視点の商品開発・店舗開発、3時間まで育児短時間可能、週3~4日勤務可能な勤務日数減少、等を行っています。

 

地上20階、約1,300名の収容人員を持つ全国最大級の旅館、1977年に始まった、旅行新聞社が主催する「プロが選ぶ日本のホテル・旅館100選」の総合部門1位を、「33年連続」受賞している加賀屋は、顧客満足度を上げるには従業員満足度を上げることに徹しています。客室係のほとんどが女性社員、幼い子どもを育てながら仕事ができるようにと、今から30年前から敷地内に企業内保育園「カンガルーハウス」を併設しています。

「子育てサポート企業」として、厚生労働大臣(都道府県労働局長へ委任)の認定を受ける制度があります認定を受けた事業主は、次世代認定マーク(愛称:くるみん)を、商品、広告、求人広告などにつけ、子育てサポート企業であることをアピールできますから取得を目指している企業が増加しているそうです。

 

男性の育児休業取得のハードルが高いのも日本の特徴です。イクメンが話題となる一方で、育休にたいしては、まだまだ抵抗があります。「父親を楽しむ」活動を推進しているNPO法人ファザーリングジャパンでは、『イクメン休暇』取得の秘訣として、仕事の上で、職場内で認められる存在になっておくこと、会社の就業規則を熟知すること、上司に文句を言われてもめげないこと、を揚げています。

職場内で認められている人から、育休にチャレンジすることでそのすそ野は広がっていきます。将来的には孫育児休業もあり得るでしょう。

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Posted in 前園長(11代)須田 益朗の実践ブログ

マタハラはセクハラを上回る

2013年11月27日 水曜日

第二次安倍政権は、育児休業3年、待機児童5年間で0、上場企業で女性役員を1人、女性の活躍は成長戦略の中核など、子育てしながら働く賢い女性を支援することを明言しています。男女雇用均等法が施行されて25年も経っていますが、現代社会では妊娠・出産・育児は女性の大きな負担になり子どもを産まない選択をする女性もいます。

 

第1子の妊娠・出産による退職女性は約40%、男女雇用機会均等法前とほとんど変わっていません。働き続けたいという意思があっても、仕事、保育園の送迎、家事など毎日が綱渡り状態でしょう。そんな状況下で子どもの病気により休暇を取ることになると仕事と育児の両立不安が一気に増します。

 

世界経済フォーラムが男女の格差を指数化し各国を順位付けし、上位ほど男女の格差が少ない順位付けをする、男女平等(ジェンダー・ギャップ)指数ランキング(2013年)によると、世界135ヶ国中、日本はなんと101位です。2年前は98位、昨年は101位、年を追うごとにランクは下がっている国なのです。1位アイスランド、2位フィンランド、3位ノルウェー、4位スウェーデン、5位アイルランド、ここでも欧州が上位を占めています

 

ノルウェーやフランスなどでは、企業の女性役員比率をおおむね40%と義務付けているように、女性目線で旧態依然とした日本式労働方法を改善していかなくてはならない崖っぷちです。男女の目線の違い、男女脳の違いを相互活用することでイノベーションが生まれることを世界から学ぶことです。

 

連合が行ったマタニティ・ハラスメントに関する調査によると、妊娠中・産休明け・育休明けに職場の人間に心無い言葉を言われた、妊娠・出産がきっかけで解雇や契約打ち切り・自主退職を迫られたなどのマタハラは25%にも及び、セクハラの17%以上の問題です。妊娠・出産への理解不足によるマタハラは男女に限りません、男性の理解不足もさることながら女性同士のハラスメントがあるのは見逃せません。

 

労働基準法では出産・育児に関する権利として、

○軽易な業務への転換請求ができる

○産前・産後休業期間と後30日は解雇禁止、育児休業解雇の制限

○出産予定日6週前から産後8週間の連続休暇取得

○原則として子どもが満1歳になるまで育児休業取得

等がありますから、労使ともに学んでいくことが大切です。

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Posted in 前園長(11代)須田 益朗の実践ブログ

歩ける子どもを散歩カーに乗せて

2013年11月26日 火曜日

杉並区独自基準の区保育室は杉並区直営と民間委託の2種類があります。いずれも子どもの入退園が頻繁で、新年度には半分の子どもが入れ替わるほどですから、子どもたちが生活に慣れるのに時間がかかっています。保護者はフルスペックの認可保育園へ入園希望ですから、区保育室に通いながら転園を考えています。

 

保育室には園庭が無いので、公園に出かけることが多いのですが、幹線道路沿いにある保育室では交通事故を防ぐために歩ける子どもも散歩カーに乗せざるを得ません。保育関係者以外が見れば、散歩カーに乗っていても散歩しているように見えるでしょう。しかし歩ける子どもをあえて乗せなければならない道路環境、歩くのが目的の散歩が保障されない現状を放置しておくのはいかがなものでしょうか。

 

高円寺地域では、数園で蚕糸の森公園に年長児が集合して「いち、に、さん、し(蚕糸)で、遊んじゃお~!」というイベントを行いました。サッカー、うんてい等、子どもたちは他園の子どもたちとすぐに仲良くなっていました。認可園と保育室同士の関わりや小学校の校庭を使用することで、小学校入学した時にスムーズに移行ができると思います。

 

若手職員の交流会を開いている地域もあります。7園から30歳位までの職員が集まって、日々の保育課題を話し合うことで、公私立分け隔てなく保育の質を高められると思います。

 

ある園では毎週第3木曜日に園庭解放を行っています。近隣にマンションの1室で家庭福祉員保育の定員9人が新設されました、庭が無いので園庭解放等で交流を深めています。災害時の連携もしていくことを確認したり身体測定もしてもらっています。

 

待機児童対応として始まった保育室では、園庭が無いので雨が降ってもレインコートを着て児童館へ出かけています。温かい人柄の地域ですから、挨拶をしてくれたり、珍しい花の名前を教えてくれます。近隣の保育園に身長・体重測定に通ったり、行事に参加させてもらったりと行ききが自然と出来るようになりました。

 

地域で繋がっていくというテーマで地域ごとの話し合いが行われました。育子園の地域でも今年度中に公私立保育園5園の年長が集まって、園対抗リレーやゲームなどをやってみようという提案がありました。また、男性保育士が1人しかいない園もあるので、男子会を開いて情報交換や保育実践の向上をすることになりそうです。

 

いままでの地域別懇談会は約10園のグループ討議でしたが、参加地域が広いこともあり全体で何かしようというところまで話し合いができませんでした。今回は半数の園に細分化しましたから、より具体的な取り組みができて効果的だと感じました。年長が集まるイベントの他にもA~E保育園の年長もしくは年中が、A園はB園へ、B園はC園へ…、E園はA園で過ごす日を設定し、訪問することで保育者も他園を見学できて保育実践を学び合えると思います。

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就学前人口は減っても保育需要はアップ

2013年11月25日 月曜日

今年度2回目の杉並区地域別保育懇談会が行われました。保育の将来を語る前に、杉並区の大きな課題として、区立保育園などの区立施設の再編・整備があげられています。区全施設の約50%が築30年を超え、約30%は築40年を経過し、次々と更新時期を迎えています。仮にすべての区立施設を現行規模で存続させた場合には、≒2,800億円も掛かります。

 

人口減少時代に突入していますから、今から30年後には生産人口(15~64歳)は、15%も減少します。当然のことながら、区民税収入も減少し、反比例して社会保障費用は増加していくことになります。このような状況下では、同規模の施設維持・更新は不可能な状態です。

 

たとえば0~18歳までの児童の健全育成を図ることを目的に設置された児童館は、限られたスペースに多様なサービスを提供していましたが、もはや限界を超えていることと、平成27年度スタート予定の「子ども・子育て支援新制度」に向けて、学童クラブは小学校内で実施することを基本とします。それによって、児童の安全と健全な育成環境を確保できると考えています。

 

区内5カ所の保健センターの中に、地域子育て支援拠点として子育て相談を行うことになります。ゆうゆう館も地域のコミュニティ施設として再編成し、5年間かけて保育園に転用する方向性です。平成21年の区内保育需要数は5,800人でしたが、今年度は7,300人、来年度には8,200人になると予測しています。

 

今後5年間は各年度平均で400人程度の新たな保育需要が発生すると見込んでいます。

就学前人口は平成21年度20,700人、平成31年度の推計は23,000人と横ばいですが、保育需要数は1.7倍になると推計しています。保育園の新設・再編については国有地等を活用した老朽化施設の改築、体育館跡地へ改築等を予定しています。

 

幼稚園も需給バランスが微妙で、今年度で閉園する園、入園者が増えている園、長時間保育を始める園もあり、まだら模様になっています。幼稚園の先生方とのパイプを太くし、区に対して共に提言していく関係づくりをしていきたいと考えています。

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給食のおかわり、進んで手を上げた娘

2013年11月22日 金曜日

東京都調布市の市立小学校で昨年12月、食物アレルギーの女児が給食を食べ死亡した事故から1年が経とうとしています。今年の夏、亡くなった女児の両親が寄せたメッセージが新聞に掲載されていました。調布市教育委員会の職員が事故検討会委員らの前で泣きながら代読した、「報告書の完成にあたって」と題したメッセージです。

先頃、娘の新盆を迎えました。

送り火に乗って娘の精霊がまた天に戻って行くのを感じ、耐え難い寂しさをひしひしと感じるとともに、失われた命に対する悲しみを新たにする日々です。

お盆に戻ってきた娘に会いに、クラスメートたちが自宅に訪れてくれました。

ひとしきり思い出話をした後、ひとりの女の子が、娘の死因となった「おかわり」の理由について教えてくれました。

とりわけおいしくないと子どもたちに不人気だったその日の献立に、おかわりを勧める呼びかけに手を挙げる子はほとんどなかった中、滅多におかわりを希望しない娘が進んで手を上げたのだそうです。

給食後、不思議に思ったその女の子が、「どうしておかわりをしたの?」と尋ねると、娘は「給食の完食記録に貢献したかったから」と答えたそうです。

女の子は、泣きながらそう私たちに教えてくれました。

クラスでは、給食の残菜をゼロにする「給食完食」を日々の目標にしていました。みんなと同じ物が食べられない日も多い中、何かできることがあれば周囲の役に立ちたい――家族が常日頃目にしていた、娘の物事すべてに対する前向きな姿勢、いつも誰かの役に立つ人でいたいという思いが、このような結果を引き起こす事になろうとは。

残念でなりませんが、今は娘の強い遺志がこの報告書に反映されていると信じたく思います。今後はこれが関係各位によって十分認識され、万全に現場の施策に活かされ、さらに継続して改善されて行くであろうことを、引き続き娘と共に見守りたいと考えます。

委員の方々には、ご努力に対し御礼を申し上げます。

2013年7月23日両親より

事故から半年以上経って明かされた当日の様子、教室内のやり取りが目に浮かび何度読んでもいたたまれない気持ちになります。

大人都合で定めた目標は誰のため、何のためにあるのか、幼い命を捧げたた一周忌に際し、小学生よりも自分の意思表示を表明しにくい子どもたちが居る幼稚園・保育園の現場では、食事に限らず子どもの権利と主張を最優先しなければならい最も最優先すべき根本精神です。

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父親の会が運動会を運営

2013年11月21日 木曜日

杉並区公私立園長会恒例の、保育園視察研修が行われました。今回訪問する園は公立園の園長先生の紹介で、神奈川県横浜市瀬谷区にある保育園です。

園児の父親とは酒を飲みながら本音で語る合うこと、それが絆の原動力になっていると確信しているとおっしゃっていました。毎月行われる定例会には20人ほどの父親が参加し、親交を深めています。園舎の廊下には父親の会の活動写真が数十枚も展示されいるように、このように園との絆が強いので、卒園してからも園を離れがたい父親が多く、フラッと園に遊びに来るのだそうです。小学校の運動会は父親がやることが無いのでつまらない、園の運動会を懐かしがっています。

 

P1030446給食は安心安全を考えて、山形から野菜を仕入れ、器は岩手県から仕入れた木製の器を使用しています。お味噌は子どもたちが手作りし、お味噌汁や糠漬けも自家製です。

毎月の園だよりは保護者と職員がプロジェクトチームを組んで作成していますから、ページ数は20ページにも及びます。保護者にできるだけ保育に参画してもらわないと園運営が出来ないとおっしゃっていました。

 

P1030448これも特徴ある取り組みですが、園児一人ひとりに一年ごとのアルバムが用意され、毎月数枚の写真をピックアップして子どもの発達を保護者と共有しています。イタリア・ピストイアでは子ども一人ひとりのアルバムがあり、園での様子と家庭で撮った写真等を貼って思い出を共有していましたので、来年からできそうな取り組みだと思いました。

 

給食室には山形県鶴岡市出身の調理担当者がいらっしゃり、9月に私立園長会のメンバーで鶴岡と酒田へ行ったことを伝えると驚いていらっしゃいました。ご縁を感じたひと時、給食と同じメニューを御重に盛り付けていただき美味しく頂戴しました。

 

P1030434P1030433園舎屋上はこの園の最たる特徴の一つで、2階建て部分から4階建て相当の起伏の有る屋上には天然芝が張ってあり、野菜畑もあります。クライミングウォールを施した壁面を登りきるとあたりが一望できるようになっています。総面積は園庭よりも広く、プールも常設してありました。屋根の上で日向ぼっこをしたり、野菜の手入れをしたり体を動かす活動が十分できるスペースになっています。

 

認可外保育から始まった園がどんどん拡大し、複数施設を運営するまでになり100人超の職員を有する大組織になっていったのです。職員の笑顔が物語るように居心地の良い職場環境だから定着率も高く、保育を楽しみながら働いている様子が伝わってきました。

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子どもと保育者は平等

2013年11月20日 水曜日

P1030427P1030425杉並区公私立園長会恒例の、保育園視察研修が行われました。今回訪問する園は公立園の園長先生の紹介で、神奈川県横浜市瀬谷区にある保育園でした。新築されたばかりの瀬谷区役所の隣地にある園で園舎も2年前に建て替えられたばかりです。全ての床材は無垢ヒノキ材で、新築当時はヒノキの香りが爽やかに香っていたそうです。各保育室には小上がりの和室があって、障子・格子戸風の建具が施されています。

 

同法人で5つの保育園を運営し、理事長は白梅学園大学学長の汐見先生です。あるとき汐見先生の提案で山梨県八ヶ岳一泊職員研修をすることになりました。法人の運営者は一斉に移動するためにバスを借りようと計画しましたが、汐見先生はなぜ皆を束ねようとするのですか、目的地だけ示しておけば人それぞれに行き方を選択するでしょう。職員の自発性に任せた方が良いですよ、おっしゃいました。人は自分で交通機関を選んで自分で目的地へ行くのが楽しいのです。

 

法人の理念は子どもたちを真ん中に、保育者と父母が手をつなぎ合い、支え合い、成長し合うことを「共育て、共育ち」と呼んで、日々の暮らしの原点にしています。仲間と一緒に遊び、思い描いたことを実現していく力、お互いを思いやる子心を、人間として生きてく大切な根っこと考えています。子どもたちは、平和な幸せな世の中を創る担い手です。子どもたちのありのままの姿を受け入れ愛し、一人ひとりが、かけがえのない存在として成長していくとを保障する保育園です。

 

保育者も子どもも平等ですから、保育者も「○○君」、「◆◆さん」と呼ばれています。保護者と共に取り組む行事が多いのも法人の特徴で、入園ウェルカムパーティー、親子遠足、夏祭り、流しそうめん、卒園式には卒園児一人ひとりに歌を作ってあげます。いずれの行事も父親が大活躍、父親をいかに園に来てもらうか、保育園の楽しさを知ってもらうか、入園したらその場で父親の会の活動を伝えています。

 

P1030417驚いたのは運動会も父親が実行委員会を立ち上げて運営してということです。テーマや競技、備品等も父親中心となって作り職員が手伝うシステムです。最初は尻込みしていた父親も参画していくうちに、楽しくて止められなくなるといいます。運動会後のお楽しみは父親と職員とで酒を酌み交わし、語り合い、その場で来年の実行委員を選出します。

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仏教保育園訪問②

2013年11月19日 火曜日

P1030393崖地に昨年建設された区役所出張所が併設された保育園の園庭は限られた面積で遊具もほとんどありませんから、子どもたち60人全員が一斉に園庭に出ると込み合ってしまうので、時間を調整しながら使っているそうです。周辺の住宅地は生垣や樹木豊かな庭が見受けられるのに園庭に緑がほとんどありません。

 

職員室も無く、荷物置き場も狭小状態の悪条件下ですが、工夫して職員会議等は保育室を活用して行っています。その代り畳の更衣室があるのでゆっくり休憩することができるとおっしゃっていました。

さらに制約事項とし近隣との約束で、屋上にある広いベランダスペースは、子どもが出て遊ぶことも洗濯物すら干してはいけないという条件付きだということです。他園でも近隣から子どもの声がうるさい、保護者の送り迎えの路上駐輪などの苦情が寄せられています。我々大人もみんな子どもだったのに、「うるさくて、危なくて、汚い(泥んこになって遊ぶ)」という子どもの特性を容認できなくなったのはいつのころからなのでしょう。

 

P1030409定員60人のコンパクトな園ですから、職員数も少ないので職員間のコミュニケーションは取りやすいと思います。見学した日は講師によるリトミック教室を年齢毎に行っていましたし、他にも絵画教室を行っています。

仏教3大行事(降誕会、成道会、涅槃会)等を行う日には徒歩10分の所にある浄土宗のお寺へ出向いて参加しています。

 

災害対応として、一斉配信メール体制を組んでいますが、プライバシー保護の課題があり、保護者へは強制ではなくメール配信希望の方のみ登録してもらう方法に留まっているそうです。独自の取り組みとして、入園時に保護者負担で防災バックを購入してもらいます、黄色いバックの中には保存食、保存水、保温シート等が入っていました。

 

P1030411園長先生は以前から少人数の保育がやりたいと願っていたので、60人定員という落ち着いた環境は良いとおっしゃっていました。園庭が狭いので運動会は兄弟園と合同で行っていて、カメラマンが撮影した写真をインターネットと現金集金販売で行っていました。新しく開園した法人ということで、地域の信頼を得るために細心の注意を払っていらっしゃるようすが伝わってきます。

 

東仏保では年2回程度は各園の視察見学を行っていますので、来年以降も職員が参加して、み仏様を敬う保育実践と、環境設定を学び育子園でも取り入れていきたいと思います。

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仏教保育園訪問①

2013年11月18日 月曜日

P1030413東京都仏教保育協会主催の保育園視察研修に参加しました。訪問したのは昨年開園したばかりの大田区久が原にある保育園です。山手線五反田駅から東急池上線蒲田行に乗り換え、多摩川方面に向かう電車に乗ります。池上線は総延長約10㎞、池上本門寺参拝客のために蒲田と池上間が運行されたのが発祥だそうです。

 

久が原駅舎は線路の両側に独立していて、蒲田方面駅舎と五反田方面駅舎間は、踏切を渡って移動する構造です。駅から昭和時代の香りが残る商店街を歩いて約7分で保育園が見えてきました。

 

設置母体は宗教法人立の保育園で、数年前に大田区が新しく園を開園するために各私立保育園に対して公募をしました。当初は宗教法人立でも可という話で開園準備を進めていましたが、社会福祉法人でないと認められないということになり、急きょ社福の申請をして開園にこぎつけたそうです。一般的に社福取得には3年程度はかかるようですが、行政の後押しもあり1年弱で立ち上がったのは驚きです。

 

P1030395[1]以前に区立保育園があった場所に新設した園で、区出張所が併設され建物設計施工は全て大田区スタイルです。区立保育園に通っていた子どもたちは移転先の園に全員移動したので新設園として園児募集をしましたので、私立園の保育理念に賛同した方々が入園希望をしたという点では非常に運営しやすかったと思います。

 

特に都市部において幼稚園、保育園、学校、病院等、人が集まる場所は迷惑施設とされ、近隣対応に神経を気を使っています。園に対するクレーム日常茶飯事ありますが、この園でも保育理念に照らし合せ、なっとくできることは取り入れ、改善するようにしています。クレームは相手都合の内容も含まれていますから、受け止めることはしますが全てを受け入れることはどの園・法人でもできません。

 

P1030392同じ仏教保育を行っている仲間として、大田区に仏教保育園理念がひろまることは大きな意味があると感じました。一方で区が設計施工した建物に従って保育運営を行うという点では保育実践上での使い勝手や運営上のご苦労があると感じました。杉並区でも公設民営化を進める中で、区が建物を建てた事例を検証すると、現場のニーズ把握がなされず新築後すぐに改修工事を行った事例がほとんどですから、無駄な出費やストレスを与えるような同じ失敗は繰り返さない改善策を講ずべきです。

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