男性は独学、女性は絆学
2013年10月23日 水曜日
1997年イギリスでは貧困率が15%、貧困家庭を応援するシステムを掲げ、家庭力の向上が不可欠なので貧困地域に質の高い保育、教育施設、保健センター、家庭支援制度を整備し、充実することで貧困撲滅に取り組みました。2004年には「保育10か年戦略」「児童法」を改正、2006年には「保育法」を促進し、現在では総合施設とチルドレンセンターが3,000カ所にも拡大しているのです。
このようなイギリスの取り組みは日本の保育新制度設計の参考になる事例があり、同時に日本の貧困課題解決に応用できると良いでしょう。
現在の社会システムの根底は、人口が継続的に増加することを見込んで成り立っています。日本でも縄文時代から人口が減少したことはありませんが、これからは毎年100万人が減少し続け、2050年には9,000万人、2100年には4,000万人にまで減少すると推計されています。欧州では積極的に移民を受け入れて急激な人口減少を防ごうとしていますが、言語や経済的な理由で、どうしても貧困層が出来上がってしまうので、乳幼児保育・教育に力を入れているのです。
農業・漁業の第一次産業や加工・製造する第二次産業から第三次産業が経済社会の中心に移行していますから、この分野は賢い女性の方が力を発揮する職種が多くなっていきます。
女性は他者と共感を求めながら、確認しながらものごとを進める特性があります。アメリカのある小学校1年生の読書の授業風景を放送していました。男の子は寝そべったり座ったり動きながら独学するほうが効果的です。
ところが女の子は1人ではなく、少人数でしゃべりながら学ぶことによって効果が出るというのです。女性はしゃべることで自己確認と他者存在を確認しつつ、ネットワークづくりを上手に拡げていける特性があるのです。このように、対人関係づくりが重要な業種やサークルに女性は不可欠で、いなければ成り立たないこともあるのです。ところが、女性は共感してくれる人が周りにいないと男性が想像できないほどの孤立感が増してしまいます。さらに賢い女性が1人だけだと、その人に仕事が集中してしまい、疲れ果てていくのだそうです。
全世界では女性の方が高学歴、日本は逆ですがこのように女性労働力に期待をしなければいけない時代なのですから、質の高い乳幼児保育が不可欠です。
Posted in 前園長(11代)須田 益朗の実践ブログ