保育・教育を最優先するEU
2013年10月22日 火曜日
最新の発表では、世界で一番幸せな国はデンマーク、人口は≒550万人、日本に当てはめれば北海道や九州規模です。テファリキを行っているニュージーランドは≒400万人で、小さな国家のほうが国民みんなでよい国づくりをしようという意識が高いと分析している研究者がいます。20世紀は重厚長大、経済は常に右肩上がりとされていましたが、21世紀もそれを持続するのは難しいようです。
20世紀後半は、アメリカや日本が経済をけん引してきましたが、今後は勢力図も大きく変化していきそうです。EUでは国境を超えるのにパスポートチェックはほとんどなくなり、人々の往来が活発化しています。今夏の欧州8ヶ国旅でも、パスポート提示は空港だけ、陸路は全くノーチェックでしたから、パスポートの刻印ページ数は少なくなっていくのでしょう。とりわけ日本のパスポートは世界最強レベルで、ビザなし・ビザ現地取得可能数は150、入国が現地人並み・荷物ノーチェックの国と地域があるのです。これも日本が長年にわたり行ってきた海外支援、安定した国内情勢と礼儀正しい日本人旅行者のおかげです。
EUでは往来が活発になったので、保育制度等も均一化しようという発想が生まれてきました。子どもに投資するGDP比は日本は≒0.3%、欧州は3%を超える国が数多くあります。日本ではシングルマザーの貧困率は≒50%で世界トップですが、北欧とフランスは充実しています。とりわけフランスでは子どもの数が多いほど裕福な家庭になれるほど経済的支援を行っています。
1990年代に欧州では、保育・幼児教育を最優先することにしました。日本も民主党政権下で高校授業料無償と家族手当を始めたのは、世界各国に追い付こうとしたからで、有償だった珍しい国は日本、韓国、メキシコです。様々な面から見ても日本は世界の中でも珍し国だといえそうです。
Posted in 前園長(11代)須田 益朗の実践ブログ